カタールの首都ドーハで行われた第38回世界遺産委員會で、中國が申請した「大運河」と中國?キルギス?カザフスタンが共同申請した「シルクロード」の世界遺産登録が決まった。中國の世界遺産はこれで47件となった。

　今回のドーハで認(rèn)定されたものを含め、世界遺産の総數(shù)は1000件を超えた。その中でも今回の中國の2件の価値は際立っており、世界遺産認(rèn)定は多くの人々の希望にかなうものとなった。世界最長?最古の人工水道である大運河は、中國の南北の物資交流と領(lǐng)土の統(tǒng)一的管理を促す役割を果たした。世界的に知られるシルクロードは、中國?インド?ギリシャの三大文明を結(jié)び、ユーラシア大陸の異なる國と文明の間の交流や融合を促進した。その価値は言うまでもなく、どれも唯一無二な存在で、世界遺産入りはみんなが望むところだ。

　大運河とシルクロードはどちらも、現(xiàn)代社會にも十分な訴求力を持つ概念であり、開発利用のできる多元的要素に満ちた立派な看板となる。となれば、地方の文化建設(shè)や経済社會発展の新たな目玉として期待されるのは當(dāng)然の流れである。世界遺産登録の成功を刺激として、政府の各種大型投資はさらに拡大し、商業(yè)開発の加速と増加はいっそう進むことだろう。今後は、文化遺産保護と開発利用との矛盾が激化するものと予想される。

　だがこの矛盾は、今回登録された2件の世界遺産そのものが持つ特性によるものでもある。これまでの世界遺産と異なり、今回の2件はいずれも「合わせ技」の超大型線形文化遺産であり、多くの省?都市?遺跡?保護タイプにかかわっている。例えば大運河は、27區(qū)間の運河を遺産として含み、全長は1011km、遺産スポットは58カ所に達(dá)する。2直轄市?6省?25地級市に広がり、核心地域の総面積は2萬819ヘクタール、緩衝地域の総面積は5萬4263ヘクタールに及ぶ。保護範(fàn)囲がこれほど巨大で保護タイプがこれほど多様であることは、あらゆる人の知恵と勇気に挑戦を投げかけている。