北京市にある故宮博物院ではこのほど、かつて西太后の居住エリアだった?jī)?chǔ)秀宮の照明システムを起動(dòng)させ、40個(gè)以上のLED照明を點(diǎn)燈した。これにより人々は窓の外から、慈禧太后（西太后）が50歳の誕生日を迎えた時(shí)の様子を完全に復(fù)元した?jī)?nèi)部の陳列をはっきりと見(jiàn)ることができるようになった。故宮博物院の単霽翔院長(zhǎng)は、「これは故宮の東西にある六宮の中で最初に點(diǎn)燈された建物となる。將來(lái)的には故宮の全ての復(fù)元陳列室をこのように點(diǎn)燈する計(jì)畫(huà)だ」とした。中央テレビ網(wǎng)が伝えた。

儲(chǔ)秀宮とは、明清時(shí)代の妃たちが居住していた建物。咸豊帝の時(shí)代には西太后が儲(chǔ)秀宮に住み、ここで同治帝を出産した。溥儀帝の退位後は、婉容皇后がここに住み、そのインテリアに西洋の要素を加えている。

単院長(zhǎng)は、「これまで見(jiàn)學(xué)者は窓ガラスに張り付くように覗いても、窓近くの部分しかはっきり見(jiàn)ることができず、內(nèi)部全體まではっきり見(jiàn)ることがとても困難だった。特に建物の內(nèi)部と外部の明るさの差が大きかったため、曇りの日などは室內(nèi)がさらに薄暗くなってしまい、はめられているガラスの反射率も高いため、見(jiàn)學(xué)の大きな妨げとなっていた。そのため、室內(nèi)に照明を設(shè)置したことは、より見(jiàn)學(xué)しやすい環(huán)境を整えるだけでなく、古い建築物を保護(hù)する上でも重要な手段となっている」と説明した。

安全に儲(chǔ)秀宮を照らすため、照明から生じる赤外線と紫外線は國(guó)家最低基準(zhǔn)よりもさらに低いものを使用。照明カバーは熱が発散される素材を用いることで、照明から生じる熱という隠れたリスクを回避している。また?jī)?chǔ)秀宮の東西にある部屋の裝飾は非常に精巧で華やかであるため、照明用の箱を特注し、部屋南側(cè)の低い位置に設(shè)置することで、部屋北側(cè)の陳列に十分にスポットをあてるだけでなく、照明が見(jiàn)學(xué)者の妨げにならないようになっており、「光はあたっているが、照明器具は目に入らない」の理念を?qū)g現(xiàn)している。（編集TK）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2018年5月25日