第70回ベルリン國(guó)際映畫(huà)祭のフォーラム部門(mén)のノミネーションがこのほど発表され、中國(guó)の水墨アニメーション短編映畫(huà)「秋実」がノミネートされた。同映畫(huà)は中國(guó)大陸部からノミネートされた唯一の作品となる。中國(guó)の水墨アニメーション映畫(huà)が世界トップレベルの映畫(huà)祭にノミネートされるのは実に35年ぶりとなることから注目を集めている。文匯報(bào)が報(bào)じた。

今回、國(guó)際舞臺(tái)で披露されることとなった「秋実」は孫立軍監(jiān)督、北京電影學(xué)院と上海美術(shù)映畫(huà)製作所、北京盛世順景文化伝媒の共同製作。「秋実」は、8K技術(shù)と中國(guó)伝統(tǒng)の水墨アニメーション、中國(guó)伝統(tǒng)の音楽を革新的にコラボさせ、「中國(guó)アニメ學(xué)派」の代表ともいえる作品となっている。

同作品は、キリギリスが冬眠するために、食べ物を蓄える様子を描いている。キリギリスは天敵の脅威や他のキリギリスからの冷やかしなどに直面するものの、なんとか食べ物を探し出すストーリーだ。セリフは一切なく、蟲(chóng)と蟲(chóng)の力比べを通して、蟲(chóng)の世界で繰り広げられる生死をかけた戦いを描いている。

中國(guó)のアニメーション映畫(huà)とベルリン國(guó)際映畫(huà)祭は早くから縁があり、上海美術(shù)映畫(huà)製作所が製作したアニメーション映畫(huà)「三個(gè)和尚」が1982年に、「鷸蚌相爭(zhēng)」が84年に、同映畫(huà)祭で短編映畫(huà)銀熊賞を受賞した。

中國(guó)の水墨アニメの歴史は1961年まで遡ることができ、上海美術(shù)映畫(huà)製作所が同年、世界初の水墨アニメーション映畫(huà)「小蝌蚪找媽媽」を完成させた。しかし、水墨アニメはその製作方法が複雑で、時(shí)間がかかり、コストパフォーマンスが低く、関連商品の開(kāi)発も進(jìn)まなかったため、1990年前後から影をひそめるようになった。それから30年以上を経て「秋実」がベルリン國(guó)際映畫(huà)祭にノミネートされたことで、「中國(guó)アニメ學(xué)派」が再び世界の舞臺(tái)に立ち、さらに注目を集めて、高く評(píng)価されるようになるのではと期待が高まっている。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2020年2月6日