甘粛省定西市は中國のジャガイモ主要産地で、毎年大量のジャガイモが上海向けに販売される。いまやこのジャガイモの一生がブロックチェーンと結(jié)びついている。

淘寶（タオバオ）、京東、拼多多などのECプラットフォームがデジタル農(nóng)家支援戦略を打ち出すと、騰訊（テンセント）がこのほど新規(guī)參入者になった。その「テンセント安心プラットフォーム」は「1商品1コード」とブロックチェーン技術(shù)を通じ、農(nóng)産物の全チェーンデジタル化管理を?qū)g現(xiàn)するとともに、全國10の地理的表示農(nóng)産物ブランドを支援することを目的としている。そのありあわせのケースが定西ジャガイモだ。

定西ジャガイモは長期にわたり3つの弱點を抱えている。（1）現(xiàn)地の農(nóng)家は紙とペンを持ち畑で栽培データを集めているが、これらのデータは統(tǒng)一的に管理されておらず、逆方向の生産指導(dǎo)も困難だ（2）現(xiàn)地には統(tǒng)一的なジャガイモ品質(zhì)監(jiān)督管理プラットフォームがなく、品質(zhì)基準(zhǔn)を満たさない一部商品の市場流入が避けがたくなっている（3）産業(yè)チェーンの各データの信憑性が低く、とりわけ加工、流通、販売における混亂が絶えない。

ブロックチェーン技術(shù)のデータ書き換えが不可能といった特徴により、農(nóng)産物の全ライフサイクルをリアルタイムでチェーン化できるうえ、唯一無二のQRコードがある。消費者は微信（WeChat）コードスキャンなどの手段により、ジャガイモの施肥と水やりの時期、品質(zhì)検査や包裝を行った場所などほぼすべての情報を把握できる。

テンセントより先にブロックチェーン技術(shù)を使い農(nóng)産物の川上に介入したネット企業(yè)には、他にもアントフィナンシャルや京東などがある。アントフィナンシャルのブロックチェーンはすでに安徽省の碭山梨、景徳鎮(zhèn)の磁器などの鑑定シーンで応用されている。うち安徽省碭山県良梨村は碭山酥梨の発祥地と中心的な生産地として、今や百度のオンライン百科事典では「中國ブロックチェーン第一村」と呼ばれている。京東は新型コロナ感染癥によるコールドチェーン商品のトレーサビリティの需要を受け、現(xiàn)在中國國內(nèi)の300社近くの業(yè)者に400萬點超の生鮮商品サービスを提供している。

「農(nóng)産物のチェーン化」がネット企業(yè)に注目されるのは、それが民生に関わり、市場規(guī)模が巨大だからだ。しかしそれと同時に「データの孤島」などの業(yè)界の難題が長期的に存在している。

例えば山東省聊城市莘県は「中國野菜第一県」と呼ばれ、中國全土に販売されており、主に上海などの一線都市に供給している。同県農(nóng)村農(nóng)業(yè)局の孫洪録副局長は、「産業(yè)チェーンの前端で、莘県拠點の農(nóng)家が多くのセンサー、ドローン、人工知能（AI）技術(shù)を?qū)毪贰⑥r(nóng)作物の最良の成長を保証している。中間では、政府當(dāng)局が大量の検査設(shè)備を調(diào)達(dá)し、野菜の品質(zhì)管理に用いている。だがこれほど多くのコストを費やしても、末端の消費者は我々の商品に疑問を突きつけ続けている。これは我々が苦労して作った地域農(nóng)産物ブランドに、サプライチェーンのデータ斷裂という弱點があり、チェーン上の各方面のデジタル化施設(shè)がつながっておらず、連なっていないからだ。これは陽澄湖カニ、五常大米、西湖龍井、贛南ネーブルなど地域のシンボリックな農(nóng)産物に共通する悩みだ」と話した。

ブロックチェーン技術(shù)による全過程の痕跡や集団保護(hù)により、各農(nóng)産物の問題が自ずと解決される見通しだが、ブロックチェーンの介入は各段階のコストアップにつながるのではないだろうか。業(yè)界內(nèi)の関係者は、これについては総合的に計算すべきとしている。誠実な農(nóng)家と加工場の場合、ブロックチェーン技術(shù)を使えばその本來の姿を証明でき、商品の価格を引き上げる自信がつく。消費者の場合、ブロックチェーンによる農(nóng)産物の「行程コード」があれば、本物を見分けるコストを下げられる。政府側(cè)は大量の商品の中から問題ある商品を特定し、商品の社會流通後の損害を減らし、市場監(jiān)督管理の価値をさらに上げることができる。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2021年8月12日