毎日正午になると、山東省淄博市桓臺県黃郭村にある「シルバー食堂」では、時(shí)間通りに食事が始まる。耿子美さん（86）は、ボランティアの何晉良さんに海苔入り卵スープや野菜炒め、タマネギと肉の炒め物をお皿に取ってもらっていた。人民網(wǎng)が報(bào)じた。

「無料で食事ができる。魚も肉も食べられるし、ボランティアの人も親切」。取り分けてもらったおかずを見ながら、耿さんは満足そうに語った。

耿子美さん。撮影：黃卓越

耿さんには息子と娘がいるものの、仕事の都合で普段はほとんど一緒に過ごすことができない。1日に1食しか食べないという耿さんは、「シルバー食堂」ができてから、食事のことで頭を悩ませることはなくなったという。

「シルバー食堂」は、淄博市が全面的に推進(jìn)する公益性食堂で、その資金は寄付や県の財(cái)政からの補(bǔ)助で賄われている。

高齢者に料理を配るボランティア。撮影：黃卓越

黃郭村に住む60-79歳の高齢者は、「シルバー食堂」に來れば1食に付き3元（1元は約17円）の補(bǔ)助を県から受けることができるため、4元で晝食を食べることができる。80歳以上の高齢者なら無料になる。同食堂では現(xiàn)在、1日に65人の高齢者が食事をしている。足の不自由な高齢者の場合、家族や親せきが食事を取りに來ることもできる。

「夫は早くに亡くなってしまい、私は獨(dú)り身」と話す何會蘭さん（81）は以前、肉を買ったり、料理を作って食べたりするのはもったいないと感じて、ずっと一人で寂しくマントウ（中國式蒸しパン）と漬物ばかり食べていたという。しかし、今では食堂で肉も食べることができ、マントウに至っては食べ放題。他の高齢者と一緒に食事もでき、「料理はとてもおいしい」と満面の笑みで話した。

窓から光が入り明るい食堂のキッチンには、換気扇や調(diào)理用の鍋、殺菌ボックス、調(diào)理済み食品用ケースなどがある。また、壁には高齢者の書道作品が飾られているほか、液晶テレビもある。

食事をする高齢者ら。撮影：黃卓越

その他、食堂はオンラインとオフラインによるスマート管理も行っている。管理処は、村に住む全ての高齢者の情報(bào)をオンラインにアップしている。高齢者は食事をする前にまず業(yè)務(wù)処に行って顔認(rèn)証システムで受付を済ませる仕組みになっているし、スタッフのほうも食事に來る高齢者や人數(shù)を定期的にチェックして、來ていない人がいないかを確認(rèn)している。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2021年8月16日