中國では今、公園でも街角でも、中國伝統(tǒng)の服飾品を身につけた若者が寫真を撮ったり、ゆったりと歩いたりする様子をよく見かけるようになった。伝統(tǒng)文化を取り入れた「國風(fēng)」ブームが広がりを見せ、現(xiàn)代の若者の文化的なスタンスや生活スタイルになりつつある。

最新の調(diào)査によると、2021年、中國の「新漢服」産業(yè)の市場規(guī)模は前年同期比6.4％増の101億元（1元は約19.6円）に達(dá)した。文化的な要素が消費(fèi)者を引きつける最大の要因で、回答者の85.5％が「漢服を購入した理由は中國の伝統(tǒng)文化が好きだから」と答えている。

ここ數(shù)年、「國風(fēng)」の音楽、「國潮（中國伝統(tǒng)の要素を取り入れたおしゃれな國産品のトレンド）」の服飾品、「國風(fēng)」のバラエティ番組など、多くの「國潮」なアイテムやコンテンツが徐々に人気を得て、旋風(fēng)のように若者市場を席巻した。調(diào)査によれば、「國潮」の消費(fèi)者の7割以上が「90後（1990年代生まれ）」の若者だという。こうした若い世代はますます増え、伝統(tǒng)文化へと回帰し始めている。

服飾品だけでなく、伝統(tǒng)文化に根ざした「國潮」や「國風(fēng)」は今や若者の文化消費(fèi)におけるホットワードとなっている。チケット販売プラットフォームのデータを見ると、古典的舞臺蕓術(shù)である昆曲の演目「牡丹亭」は21年第1-3四半期（1-9月）の上演回?cái)?shù)が18年の2倍になり、21年の上半期だけで9千回を超えた。中國10大名畫の一つ「千里江山図」を舞踴で表現(xiàn)する舞踴詩劇「只此青緑」はチケットが手に入らないほど盛況だった。中國中央テレビ?総合チャンネルで放送された番組「曲苑雑壇」は伝承の中で新しいものを生み出す內(nèi)容で、親世代の美意識に訴えるだけでなく、現(xiàn)代の若者のハートもがっちりつかんだ。

若者が好む無形文化遺産や「國潮」、「國風(fēng)」は、文化?クリエイティビティがトレンドになっている中で、ファッション?文化のスタイルとして若者の暮らしに浸透しつつある。

無形文化遺産や「國潮」、「國風(fēng)」などの伝統(tǒng)文化が、若者に非常に好まれているのはなぜか。専門家は、「『國風(fēng)』文化のトレンドを若者が好み、追いかけるのは、実質(zhì)的には彼らの文化的な自覚や自信がますます高まっていることの現(xiàn)実的な表れだ。こうしたスタイリッシュさや文化クリエイティブという形で流行する伝統(tǒng)文化を追いかけ、それに熱中する姿には、若者のパーソナルなスタイルやライフスタイルがにじみ出ており、彼らが自分自身のアイデンティティと文化的なアイデンティティを獲得したことが見て取れる。同時(shí)に、こうしたトレンドや流行には、社會的な話題や時(shí)代の価値?精神が溶け込んでおり、最終的に若者たちはそこに『精神的にフィットするもの』を見つけ出した」との見方を示している。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2022年11月19日