2014年度のノーベル物理學(xué)賞が7日発表され、日本人科學(xué)者2人と日系米國人1人がその栄譽を獲得した。ノーベル賞受賞者を數(shù)多く輩出する日本の科學(xué)研究は、一見無限の可能性を秘めているようにも思えるが、同時に様々な憂いをも秘めており、日本のノーベル賞受賞のボトルネックとなりそうだ。人民網(wǎng)が伝えた。

日本がノーベル賞大國となったのは、伝統(tǒng)的な「職人」精神や教育の質(zhì)など様々な理由が挙げられるが、これらはいずれも日本の充実した科學(xué)研究體制の賜物であろう。日本にも大學(xué)ランキングなるものがあるが、その順位が全てというわけではなく、あくまでも「能力主義」が重視される。今年のノーベル賞受賞者の一人である赤崎勇氏は名古屋市のある私立大學(xué)、名城大學(xué)の教授で、日本以外ではあまり知られていない大學(xué)だ。赤崎氏の弟子である天野浩氏は名古屋大學(xué)の教授で、國立大學(xué)の中では決して一流大學(xué)ではない。日本社會と政府はノーベル賞を非常に重視しているが、科學(xué)技術(shù)メカニズムの下で、研究経費を科學(xué)発展の様々なニーズを考慮しながら分配する必要があり、ノーベル賞受賞が期待できるプロジェクトだけを重視して、國を挙げてノーベル賞を量産體制を作り出すことは不可能だ。

日本の科學(xué)技術(shù)分野の特殊性は他にもある。それはノーベル賞受賞者の多くが民間企業(yè)の人間であり、サラリーマンやエンジニアであるということだ。この點は中國人が想像する「科學(xué)者」のイメージとはかけ離れている。企業(yè)における科學(xué)研究のエネルギーは「能力主義」、「現(xiàn)場主義」である。田中耕一氏は修士の學(xué)位も取得しておらず、ノーベル賞を受賞してから部長に引き上げられた。大學(xué)が自身の競爭力を確保するために先進的な基礎(chǔ)研究プロジェクトを維持していかなければいけないのと同じく、企業(yè)も技術(shù)の優(yōu)位性を確保するため、一部の基礎(chǔ)研究は戦略的かつ長期的なもので、売上高に占める研究経費の比率も取締役會の決定事項であり、容易に動かすことはできない。

近年、経済は長期的低迷に陥っているため、政府は學(xué)術(shù)機関の財政支出を大幅に削減し、研究者の學(xué)術(shù)経費や給與を制限し、日本の多くの大學(xué)や研究所が一流科學(xué)者の流出を防げなくなってしまった。安部政権は2020年までに日本の大學(xué)10校を世界のトップ100に押し上げるよう求めているが、學(xué)術(shù)分野の財政支出削減はこの目標(biāo)の実現(xiàn)を非常に困難なものにしている。限られた資金は大學(xué)の教育と研究環(huán)境を改善する能力を制限し、大學(xué)の國際社會での競爭力低下という結(jié)末をもたらした。