ロシア軍參謀本部で作戦指揮の総責任者を務めるルツコイ氏は「ロシア軍はシリアにおける反テロ任務の安全を確保するため、『追加措置』を講じる。空軍爆撃機のあらゆる行動は、戦闘機による援護のもとでのみ実施される。また、対空防衛(wèi)システムを裝備した巡洋艦「モスクワ」を、シリアのラタキヤ港沖の地中海に配備し、対空防衛(wèi)を強める」としたほか、「ロシアはトルコとの全ての軍事的コンタクトを中止する」と宣言した。

▽反テロの前途に暗い影

　トルコ空軍のロシア軍機撃墜事件は、ISと戦う國際的な連合の結成に努めてきたフランスにも大きな打撃となり、混亂した地域の衝突が激化するリスクが生じている。

　フランスのオランド大統(tǒng)領は24日、訪問先の米國で、事件について「深刻な事態(tài)であり、遺憾に思う」とコメントした。

　フランス紙フィガロは25日の社説で、「オランド大統(tǒng)領が世界各國の力を結集して過激派組織と戦おうとする中、トルコの行為はますます複雑な狀況をもたらした。トルコとロシアはどちらもフランスにとってなくてはならない國だが、両者はシリアのアサド政権をめぐり意見を?qū)澚ⅳ丹护皮?、ISへの攻撃にも明確な決心に欠けるため、どちらも良き盟友とは言えない。このような盟友では、フランスが直面する問題はなかなか解決できないだろう」と指摘した。

　ロシア大統(tǒng)領府のドミトリー?ペスコフ報道官は、「ロシアとトルコ間の問題は、ISと戦う國際反テロ同盟に影響することは無い。ロシアはこれまでと同様、國際法の枠組みの下、シリアの國內(nèi)で反テロ攻撃を展開する。今回の戦闘機撃墜事件によってシリア國境地帯のテロリスト撲滅への決心が変わることはない」と表明している。だがアナリストは、國際的な反テロの構造には重要な変化が訪れるだろうとの見方を示している。（編集SN）

　「人民網(wǎng)日本語版」2015年11月26日