人民網(wǎng)ではこのほど、「AI時(shí)代の外國語教育 その苦悩と模索」をテーマとする小野寺健氏による連載をスタート。小野寺健氏は特定非営利活動法人日中友好市民倶楽部の理事長を務(wù)めるほか、長年にわたり數(shù)多くの中國の大學(xué)で日本に関する教育指導(dǎo)を行い、「淮安市5.1労働栄譽(yù)賞」や「第二回野村AWARD」、「中國日語教育特別感謝賞」などを受賞しているほか、人民日報(bào)海外版では「中日友好民間大使」として紹介されている。

第十章 外國語教育の生き殘り策 模索その二

直ぐに役立つことは、直ぐに陳腐化するので、時(shí)代の流れに左右されない叡智を育むことが、大學(xué)教育に課せられた使命ではないだろうか。

そして、ここで思い起こされるのが、舊制高等學(xué)校で尊重されたリベラル?アーツ教育となる。

リベラル?アーツは、技術(shù)革新のスピードが早く、生涯學(xué)習(xí)が當(dāng)然とされる現(xiàn)代において、たゆまず學(xué)ぶ姿勢を保ち、新たな価値を発信する原動力となるもので、個別の問題を解決する能力と、社會の在り方をデザインする力を併せ持ち、普遍的価値を追求する可能性を秘めている。

プラトンの「パイドン」を原書で読んで、「イデアを知るとは、イデアを想起することだ?！沟趣?、高尚な議論を展開することは求めないが、夏目漱石の「三四郎」を読みながら、広田先生の謦咳に觸れ、明治の世相と若人の悩みや戀愛の行方に思いを巡らすことは、感受性豊かな學(xué)生の琴線を刺激して、人間と人生を知る良き契機(jī)となるだろう。

また、魯迅と藤野先生との交流を見ても、必ずしも學(xué)問的に優(yōu)れているとは評価されていない藤野先生の熱意が、魯迅の心を動かし、その後の生き方に影響を與えたことを考えると、平凡な教師であっても、熱意と情熱があれば、學(xué)生への木鐸となり得る一方、煌びやかな學(xué)位や業(yè)績の優(yōu)れた教師であっても、自己の保身や出世に現(xiàn)を抜かすことは、恥ずべきことだと言える。

ノーベル経済學(xué)賞を受賞したリチャード?セイラー教授は、アダム?スミスを始祖とする近代経済學(xué)が、「人間は、自己の利益が最大になるように行動する所謂合理的な経済主體であると想定される。」ことを前提として學(xué)説を構(gòu)築したこと対して、疑義を呈しており、行動経済學(xué)の観點(diǎn)から、「人間をより良く知ること。」を通じて、不合理に満ちた人間の実態(tài)を、炙り出している。

この様に現(xiàn)実社會は、合理的な理論のみで構(gòu)築されたものではなく、不可解な事象の連続なので、「人間をより良く知る。」ことが、學(xué)問の有用性を、更に高めることになる。

投資の世界では、如何に優(yōu)秀なファンドマネージャーやストラジストであっても、常に勝ち続けることは出來ない。

賢者と愚者が入れ替わることは決して珍しいことではないので、常に謙虛さを失わず、挫折に挫けず研鑽を積むことが、「人生と言う名の蕓術(shù)作品」を作り上げる作業(yè)だと言えるだろう。

そして、幻のファンドマネージャーと言われるピーター?リンチは、「投資は、蕓術(shù)である?！工群绕皮贰ⅴぅ辚工违弗绁螗渐蟛┦郡?、「教養(yǎng)のある人間とない人間の違いは、生きている人間と死んだ人間ほど違う?！工仍挙筏皮い毪瑜Δ?、専門家の限界を知り、刻々と変わる時(shí)代の変化を、しなやかに捉える教養(yǎng)を身に付けて、生きた屍とならぬ様に研鑽を積み、鑑賞に耐え得る清々しさと美しさに彩られた「人生と言う名の蕓術(shù)作品」を、創(chuàng)り上げたいものだ。

「人民網(wǎng)日本語版」2019年4月5日