2020年の春節(jié)（舊正月、今年は1月25日）が日ごとに近づくなか、正月食材の買(mǎi)い出しや大掃除といった年末恒例行事のほかにも、飛行機(jī)チケットとホテルを予約してどこかへ旅行することが、中國(guó)人の「年越しにやりたいことリスト」の重要な選択肢になっている。「旅行先での年越し」は春節(jié)の過(guò)ごし方として人気を集めている。

家族水入らずで楽しむ旅行

春節(jié)を間近に控えたある日、北京からシンガポールへと向かう飛行機(jī)に乗り込んでみると、乗客の半數(shù)以上が親子連れだった。シンガポールは旅行先として中國(guó)人観光客にずっと人気がある。毎年春節(jié)になると、シンガポールの街では至るところに華やかなちょうちんが掲げられ、中國(guó)らしい年越しの雰囲気があふれ、それでいて異國(guó)情緒も色濃く感じられるため、多くの中國(guó)人観光客を引きつけている。

通常のモノ消費(fèi)と比較してみても、旅行?レジャーはすでに中國(guó)人の「生活必需品」に変わり、最初に選ばれる消費(fèi)スタイルの一つにもなった。そして、中國(guó)人が「すばらしい生活」を楽しんでいることの象徴の一つでもある?！嘎眯邢趣悄暝饯贰工稀ⅰ笌⑹·筏颇暝饯贰工韧瑯敜?、中國(guó)人の年越しのスタイルとなった。春節(jié)は最も一家だんらんを重んじる祝日であるため、家族旅行が春節(jié)旅行の主流となっている。海外の都市での年越しや、豪華クルーズ客船での年越しなど、多くの中國(guó)人観光客が家族と一緒に旅行を楽しみながら年越しをしたいと考えている。アリババグループ傘下の旅行ブランドである飛豬のデータによると、旅行先で年越しをする人々のうち、55％が「90後」（1990年代生まれ）で、他の年齢層を大きく引き離している。また、旅行先で年越しをする「00後」（2000年以降生まれ）の増加率は144％に達(dá)した。

旅行サイトの攜程旅游が発表した「2020春節(jié)『中國(guó)人の旅行先での年越し』動(dòng)向予測(cè)報(bào)告」によると、今年の春節(jié)連休期間には延べ4億5千萬(wàn)人が旅行に出かける見(jiàn)通しだ。その54％が親子旅行で、うち最も子連れ旅行をする人が多い年齢層は「80後」（1980年代生まれ）だった。また、消費(fèi)の高度化とサービスの享受が春節(jié)休暇の主流となっている。このほか、同じく旅行サイトの途牛旅游がまとめたデータによると、親子連れや家族連れが春節(jié)旅行消費(fèi)の主力層で、予約人數(shù)分布では「家族単位のツアー」旅行が最も一般的な形態(tài)となっている。

旅行先の選択は多様化

では、どこが海外旅行の目的地として人気があるのだろうか？一部オンライン旅行プラットフォームの統(tǒng)計(jì)によると、タイやシンガポール、ベトナムなど、距離が比較的近く、ビザが取得しやすく、しかも気候が溫暖な東南アジアが、今年も中國(guó)人観光客から注目されている。また、春節(jié)期間中における日本の人気の増加率は200％に及んでいる。特に、日本で雪景色を鑑賞し、溫泉に浸かることが中國(guó)人観光客に人気で、東京や北海道、大阪などへの飛行機(jī)チケットと現(xiàn)地でのホテルは極めて予約が取りにくい狀況だ。また、イタリアやフランス、スイス、ドイツ、ロシア、米國(guó)、オーストラリア、ニュージーランドなといった比較的遠(yuǎn)い國(guó)も、春節(jié)期間の人気がかなり高くなっている。

春節(jié)という海外旅行ラッシュに、人が少なく景色が美しい穴場(chǎng)をどうにかして見(jiàn)つけたいというのが、多くの観光客にとっての願(yuàn)いだ。旅行情報(bào)サイト?馬蜂窩のビッグデータによると、「春節(jié)の穴場(chǎng)旅行先」というキーワードの検索數(shù)は前月より280％増え、「春節(jié)親子旅行でどこへ行くか」の検索數(shù)は同200％増えた。ベトナムのフーコック島やブルネイなどに代表される穴場(chǎng)の旅行先も、今年の春節(jié)海外旅行の新たな注目點(diǎn)となり、セルビアやチュニジア、ウズベキスタン、イランなども中國(guó)人観光客から注目されている。さらに、ペルーやキューバ、アルゼンチン、ブラジルなど南米諸國(guó)への観光客數(shù)も、昨年の春節(jié)の2倍以上となっている。

旅行サイト?同程旅游の統(tǒng)計(jì)によると、例年と同様、今年も「海の上で年越し」ができるクルーズ船旅行が依然として中國(guó)人観光客から大人気で、主に上海、天津、広州から、日本の福岡や長(zhǎng)崎、佐世保、沖縄、ベトナムのダナンやニャチャン、フィリピンのマニラといった港灣都市へのクルーズ路線がメインとなっている。一部路線の出発日は舊暦大晦日（今年は1月24日）で、利用客はクルーズ客船上で新年を迎えることができる。（編集AK）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2020年1月20日