「日本経済青書：日本経済と中日経済貿(mào)易関係の研究報告（2020）」が10日北京で発表された。それによると、中國國內(nèi)の消費市場の規(guī)模が拡大するのにともなって、日本企業(yè)の中國市場に対する位置づけが転換し、中日の貿(mào)易往來も多様化しているという。中國新聞社が伝えた。

この青書は中國の全國日本経済學會、中國社會科學院日本研究所、社會科學文獻出版社が共同で発表したもので、日本経済、中日経済貿(mào)易協(xié)力の現(xiàn)狀と直面する問題、今後の情勢について全方位的に分析したもので、新型コロナウイルス感染癥の背景の下での日本経済と中日経済関係の発展に対する予測を打ち出した。

青書は、「2019年、世界経済は増加率が低下し、保護貿(mào)易主義と一國主義が臺頭し、グローバル貿(mào)易が深刻な影響を受けたが、中日二國間貿(mào)易は3千億ドルの規(guī)模を維持し続けた。中國は12年連続で日本にとって1番目の貿(mào)易相手國だ。ここ數(shù)年、日本の対中直接投資は徐々に回復している。中國商務(wù)部（省）の統(tǒng)計では、19年末現(xiàn)在、日本の実行ベース対中投資額は累計1157億ドルに上り、中國の外資導入額全體の6.1％を占め、日本は中國にとって1番目の外資の供給源になった。同時に、日本の対中直接投資のうちサービス業(yè)の投資が増加し、投資分野が多様化する方向へと発展している」と指摘した。

青書が引用した日本の中國日本商會が19年に発表したデータによると、日系企業(yè)の48％が「中國での経営規(guī)模を拡大したい」とし、15年より10ポイント上昇した。ここから在中國日系企業(yè)が中國市場への投資について引き続き強い信頼感を抱いていることがわかる。特に新型コロナウイルス感染癥が発生して以降、中國政府は力強く対応し、感染癥を迅速に抑制し、経済を急速に回復成長させ、安定さの中で好転する発展の流れを維持しており、中國國內(nèi)には今後、より多くの新しい投資と消費の成長源が出現(xiàn)するだろう。これは外資系企業(yè)にとって、極めて大きなチャンスがあることを意味する。中國企業(yè)も引き続き対日投資のペースを速め、中國から日本への投資が増加し、主に製造業(yè)、金融サービス、インターネット、電気、通信、ソフトウェアなどの新しい業(yè)態(tài)、越境EC、モバイル決済、シェアリングエコノミー（共有経済）などの新しい経済モデルの発展ペースが速い。

青書は同時に、「米國で保護貿(mào)易主義が臺頭したことから、世界のサプライチェーンが混亂し、中國と日本はグローバルサプライチェーンの重要な部分であるため、中日貿(mào)易もその影響から逃れられなかった。日本の対中輸出の減少は自動車部品、電子製品、機械設(shè)備などの分野に集中し、対中輸入の減少は衣類、化學製品、通信設(shè)備などの業(yè)界に集中した。しかし中國國內(nèi)の消費市場の規(guī)模が拡大し、人々の所得水準が向上するにつれ、日本は中國國內(nèi)市場への依存度を高めた。日本企業(yè)の中國市場に対する位置づけが転換し、中國國內(nèi)の産業(yè)チェーンへの依存度が高まり、中日の貿(mào)易往來は多様化している」と強調(diào)する。

日本の國際協(xié)力銀行（JBIC）の調(diào)査報告によると、中國に投資のポテンシャルがあるとみる日本の製造業(yè)企業(yè)のうち、60.8％が「ポテンシャルがあるとみる理由は中國の既存の市場の規(guī)模にある」と答え、56.3％が「中國に投資ポテンシャルがあるとみる理由は未來の市場の成長性にある」と答えた。同時に、中國のサービス業(yè)の発展にともない、日本企業(yè)は外食?娯楽、物流?輸送、チェーンストア?スーパー、観光?ホテルなどのサービス業(yè)の分野でも中國市場の開拓を続けている、という。

青書はこの點を分析し、「日本の中國市場に対する位置づけは、加工?製造中心および輸出拠點から消費センターへと徐々に転換している。データをみると、中日二國間貿(mào)易には減少する可能性があり、それはサプライチェーンの一部が國家間の貿(mào)易を通じて行われなくなったことに原因がある。しかし中日間の経済的つながりがそのために弱まるようなことはない」との見方を示した。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2020年9月11日