製造業(yè)の質の高い発展を実現(xiàn)するとは、イノベーション（革新）能力を増強することを中核に、製品の品質、標準、サービスを向上させることを主な指標とし、最終的に製品が國際競爭力を備え、企業(yè)が世界的影響力をもち、産業(yè)が世界的調整力を有するという全體的局面を形成することを指す。中國の経済?社會発展は人件費の上昇、気候変動、エネルギー?環(huán)境問題、高齢化、消費高度化といったさまざまな課題に直面しており、製造業(yè)の質の高い発展が早急に求められている。こうした背景の中、日本の製造業(yè)発展の有益な経験から學び、中國が製造業(yè)の質の高い発展を推進するための參考にすることができる?！附U済日報」が伝えた。（文：周毅、許召元、李燕。いずれも國務院発展研究センター所屬）

全體としてみると、日本の製造業(yè)の発展狀況は比較的安定している。2008年に世界金融危機が発生して以降、日本の製造業(yè)の付加価値額が日本の國內総生産（GDP）に占める割合は19-21％で安定してきた。先進的製造業(yè)の輸出をみると、08-17年の完成品輸出額に占めるハイテク製品の割合は、09年に一時的に上昇したほかは、基本的に低下傾向が続いている。

規(guī)模のデータをみると、日本の製造業(yè)はそれほど目を引かないが、日本の製造業(yè)企業(yè)は長期的な継承と持続的なイノベーションを重視し、先進的製造業(yè)の分野での実力が高い。世界の製造業(yè)企業(yè)100社に入る日本企業(yè)は40社を超え、日本企業(yè)は産業(yè)の川上の原料?設備分野で、特許の質でも件數(shù)でも非常に突出している。また技術、ソリューション、管理の経験、顧客との関係といったさまざまな分野が相互にエネルギーを與え合い、「1＋1が2以上」の優(yōu)位性を発揮することができ、日本の製造業(yè)はプラットフォーム化した発展トレンドをみせている。

日本が製造業(yè)の発展を推進する中で得た5つの経験は、中國の參考にもなるものだ。（1）製品の品質を非常に重視する。日本企業(yè)はどこも製品の品質が企業(yè)の生命線だと考える。（2）基礎技術とイノベーション発展を重視する。特に大企業(yè)は基礎研究と応用研究の両輪駆動をより重視する。（3）國際化された運営管理能力を重視する。日本企業(yè)は國際化された発展の道を歩むところが多い。（4）川上から川下に至る共同発展を重視する。日本の川上、川中、川下の企業(yè)は一般的に整った産業(yè)チェーンを構築し、共同促進、利益の平等な享受、ウィンウィンの発展を実現(xiàn)することができる。（5）産業(yè)発展促進のプロセスで、政府と仲介サービス機関の役割を効果的に発揮させることができる。このことは日本の中小企業(yè)が海外での発展を目指す場合のリスクを極めて大幅に軽減している。

數(shù)十年にわたる努力の末、中國の製造業(yè)は飛躍的な発展を遂げ、「メイド?イン?チャイナ」は世界で高い評価を受け、通信ネットワーク、高速鉄道、風力発電?太陽光発電、建築機械などの産業(yè)の設備は遠く海外にも販路を広げ、デジタル経済分野でのモデルのイノベーションも世界の先端を走っている。しかし日本をはじめとする製造強國と比較すれば、まだ大きな開きがある。具體的に言えば、中國の製造業(yè)は合理的な市場の構造が構築されておらず、多くの産業(yè)に零細企業(yè)、小規(guī)模企業(yè)、基準に達していない企業(yè)が多く、スケールメリットが生まれにくい。工業(yè)の基礎力が相対的に弱く、中國は部品分野の基礎力と技術水準でともに弱點を抱えており、これが先端設備、工作機械、自動車、集積回路などの産業(yè)のよりよい発展に影響している。また産業(yè)の川上から川下に至る企業(yè)の協(xié)同性が不足し、協(xié)同の優(yōu)位性を発揮しにくくしている。

中國の製造業(yè)は一部の分野で発展の質が低く、これはさまざまな要因がもたらしたものだ。特に現(xiàn)実に存在する後発組としての劣勢には注意しなければならない。主な要因は次の4つだ。（1）技術の面で、製造業(yè)の技術は破壊的技術ではなく、長期的な蓄積によって形成する必要がある。中國のかなりの部分の製造業(yè)企業(yè)は蓄積が少なすぎ、開発力が弱いため、先端市場に進出することができない。（2）コストの面で、先に市場に進出した企業(yè)は規(guī)模の大きな企業(yè)であることが多く、コストもスケールメリットによって大幅に低下することが多い。それに比べて、後から市場に進出する企業(yè)は規(guī)模が小さく、コスト面で劣勢にあり、十分な市場シェアを獲得することは難しい。（3）川上と川下の協(xié)同発展の面で、中國企業(yè)には川上から川下に至る?yún)f(xié)同発展に適した環(huán)境が欠けており、技術の相対的な遅れやコストの高さといった原因もあり、國際産業(yè)チェーンに參入し融合することが難しい。（4）市場の面で、産業(yè)の中には市場の規(guī)模が小さく、企業(yè)が數(shù)社しか進出できないところもあり、後発企業(yè)が市場に參入しようと思っても、基本的に先行企業(yè)に占領されてしまっている。後発企業(yè)が消費者や産業(yè)チェーンの川上-川下のほかの部分に受け入れられることは非常に難しく、市場を開拓しようとすれば相當な抵抗を受けることになる。

中國製造業(yè)の質の高い発展を推進するには、複數(shù)の措置を同時に実施することが必要で、後発組の劣勢が存在する分野を早急に「低水準の繰り返しのわな」から脫出させ、こうした分野が絶えず前進して、産業(yè)チェーンの中の付加価値が高く技術のウェイトが高い重要部分へのコントロール力を強化するよう推進しなければならない。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2020年8月12日