とはいえ、地理的要素、生活環(huán)境、飲食習(xí)慣はいずれも、人々の行動様式さらには容貌に影響を及ぼすという事実も、決して否定できない。たとえば、ある研究によると、寒冷地方に住む人は、熱帯地方の住民より鼻が大きく、熱帯地方の人の鼻孔は、寒冷地方の人より外に向いている場合が多い。これは、鼻が大きいと、冷たい空気が鼻腔內(nèi)に留まる時間が長くなり、溫度が上がりやすいことによる。また、熱い地方に住む人の鼻孔が外に向いているのは、放熱効果が高いためだ。これらの物理的條件は、人々の身體的特徴を間接的な変化をもたらし、さらには人々の行動様式に影響を及ぼし、行為や心理狀態(tài)を変化させる。したがって、この研究は、心理學(xué)の理論に十分基づいたものであると言えよう。
現(xiàn)代社會では、人口の流動性が強く、出稼ぎに出かけたほかの地方に根を下ろして生活する人も少なくない。北方出身者が南方で生活し、南方出身者が北方で働くことは、ごく普遍的な現(xiàn)象となり、人々の性格や生活習(xí)慣は多元化の一途を辿っている。南方の人と北方の人の違いやへだたりが次第に小さくなる一方で、共通點はどんどん増えている。また、生活、生活習(xí)慣、人生観などの形成と、家庭環(huán)境、成長環(huán)境、教育環(huán)境とは密接に関係しており、単に「出身地の違い」だけで片づけられる問題ではなくなった。
心理統(tǒng)計學(xué)の立場から見ると、「南方の人は団結(jié)し、北方の人は獨立する傾向が高い」とは、一概には言えない。人と人との実際の付き合いにおいては、「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ(何事も経験してみなくてはわからない)」の諺通りで、「相手に心を開き、大きな包容力で接する」ことが、人付き合いには何よりも大切だ。(編集KM)
「人民網(wǎng)日本語版」2014年7月10日
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