中國海軍の「殲-11」1機(jī)は19日、中國?海南島から東の空域で接近偵察を行っていた米海軍の対潛哨戒機(jī)2機(jī)に対して、通常の識(shí)別?調(diào)査を行った。その間、中國側(cè)パイロットの操縦はプロフェッショナルで、米機(jī)と安全な距離も保った。（文：張軍社?海軍軍事學(xué)術(shù)研究所研究員。人民日報(bào)海外版コラム「望海樓」掲載）

米軍機(jī)が中國に対して接近偵察を行うのはこれが初めてではない。1990年代の冷戦終結(jié)後直ちに、米國は対中偵察を強(qiáng)化した。衛(wèi)星による偵察や日本などで行う無線技術(shù)偵察に加え、中國沖に大量の航空機(jī)や艦艇を派遣して、かつてない頻度で接近偵察を行っている。

米軍の対中接近偵察は範(fàn)囲が広く、頻度が高い。米軍の艦艇や航空機(jī)による接近偵察は黃海、東中國海、南中國海に及んでいる。北は大連沖から南は海南島沖まで、米軍の艦艇や航空機(jī)が頻繁に出現(xiàn)している。米軍機(jī)による対中接近偵察は年間延べ500機(jī)前後に達(dá)し、かつ10時(shí)間を超えるなど毎回相當(dāng)長時(shí)間滯空している。

米軍の対中接近偵察は兵力が揃い、種類が多い。中國に対する高強(qiáng)度の持続的監(jiān)視を継続するため、米軍は隙間のない立體偵察網(wǎng)を構(gòu)築した。1990年代中頃から米海軍は総合測量船、水中音響探知船、海洋地質(zhì)調(diào)査船、ミサイル監(jiān)視船、電子偵察船を中國沖にしばしば派遣し、測量、偵察を行ってきた。50隻余りの米原潛も海中偵察の主力であり、その60％が太平洋地區(qū)に配備されている。こうした潛水艦は遠(yuǎn)洋航行を年數(shù)十回行い、うち多くが中國沖で偵察活動(dòng)を行っている。

米軍は空中偵察に使用する機(jī)種も多い。海軍の対潛哨戒機(jī)P-3C、P-8A、電子偵察機(jī)EP-3もあれば、空軍の戦略偵察機(jī)SR-71、RC-135、無人偵察機(jī)「グローバルホーク」もある。こうした航空機(jī)や艦艇は寫真や畫像による偵察のほか、動(dòng)畫、電子、光學(xué)偵察も行える。數(shù)百キロの無線通信を傍受し、外國政府要人の聲を數(shù)秒で識(shí)別し、位置を測定することすらできるし、信號(hào)情報(bào)、電子情報(bào)、弾道ミサイル情報(bào)を収集することもできる。相手國の艦艇、航空機(jī)、地上部隊(duì)の配備?移動(dòng)、相手國沖の海底地形や水文?気象など作戦?戦術(shù)情報(bào)を掌握することもできれば、相手國の政策動(dòng)向、軍事力発展など戦略情報(bào)を掌握することもできる。ひとたび戦爭行為が起きれば、米軍は事前偵察情報(bào)に基づき作戦を?qū)g施し、機(jī)先を制することができる。

米軍艦艇?航空機(jī)の対中偵察は中國領(lǐng)海に接近し、脅威が大きい。米軍機(jī)はしばしば中國の12カイリ領(lǐng)海線に沿って飛行している。一方、米國の測量船、偵察線は絶えず中國沖約40カイリ（約70キロ）の海域で活動(dòng)しているが、これも事実上中國の領(lǐng)海線に近い。米軍の艦艇や航空機(jī)は頻繁に中國沖で接近偵察を行っており、中國の安全にとって深刻な脅威であるし、?？栅问鹿胜湮C(jī)を複數(shù)回引き起こしてもいる。最も深刻なのは2001年4月1日午前、米海軍の電子偵察機(jī)「EP-3」1機(jī)が中國?海南島南東沖上空で情報(bào)収集任務(wù)を遂行し、追跡?監(jiān)視の中國側(cè)軍用機(jī)2機(jī)が海南島から南東104キロで正常に飛行している際に、突然中國機(jī)の方へ向きを変え、機(jī)首と左翼が中國機(jī)1機(jī)と衝突し、中國機(jī)は墜落、パイロットは行方不明となったケースだ。

近年中國側(cè)は、米國の軍艦や航空機(jī)による中國沖での広範(fàn)囲、高頻度の接近偵察は中米両軍関係の発展に影響を與える3大障害の1つであり、中米の?？栅诬娛碌陌踩蛎{かし、不測の事態(tài)を招く根本的原因でもあると繰り返し指摘してきた。米國は上は大統(tǒng)領(lǐng)から下は國防長官、司令官まで「中國を敵と見なさない」「『アジア太平洋リバランス』戦略は中國に的を合わせたものではない」と公に表明しているのに、なぜこのように集中的な対中偵察活動(dòng)を行う必要があるのかと問わずにはいられない。米國はこれについて説明をする必要がある。米國は國際法を遵守し、対中接近偵察を止めて初めて、中米両軍関係の発展に良好な雰囲気を醸成することができる。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語版」2014年8月25日