1978年10月、私は福田赳夫首相（當(dāng)時(shí)）の秘書として、訪日中の鄧小平氏と東京で會(huì)う幸運(yùn)に恵まれた。鄧氏は優(yōu)しく、ひとしお親しみやすい、精力的な老人だった。鄧氏は東京で福田赳夫首相と會(huì)談した他、各地を訪れて新日鉄、日産自動(dòng)車、松下などの工場(chǎng)を見學(xué)した。その後まもなく、中國(guó)共産黨第11期中央委員會(huì)第3回全體會(huì)議が招集され、改革開放という偉大な決定がなされた。（文：福田康夫元日本首相。人民日?qǐng)?bào)掲載）

中國(guó)共産黨のこの政治決斷は非常に英明だった。改革開放なしに、その後の中國(guó)の急速な発展は実現(xiàn)困難だった。1980年代初めに私は北京、西安、上海を訪問(wèn)した。當(dāng)時(shí)中國(guó)はまだ非常に貧しく、現(xiàn)在とは全く違った。北京首都國(guó)際空港から市內(nèi)へ到る道路が大変狹く、両側(cè)が畑だったことを私は今もはっきりと覚えている。農(nóng)民が畑で働く情景が今もありありと目に浮かぶ。

その後私は中國(guó)を約30回訪問(wèn)した。中國(guó)を訪れる度に、その多大な変化と盛んな活気をしっかりと感じることができる。私は中國(guó)の高速鉄道に2回乗り、速度が非常に速いだけでなく、車內(nèi)が大変清潔で美しく、快適であることも感じた。日本の新幹線は1964年に初めて開通し、現(xiàn)在でようやく約3000キロメートル建設(shè)された。中國(guó)の高速鉄道はわずか10數(shù)年で開通距離が2萬(wàn)5000キロメートルを超えた。こうして計(jì)算すると中國(guó)の高速鉄道の開通距離は日本の8倍に相當(dāng)する。

今年4月のボアオ?アジアフォーラムでは、中國(guó)の発展速度が高速鉄道の建設(shè)速度と同様に速いことに多くの國(guó)々の指導(dǎo)者が驚嘆した。2000年に中國(guó)の國(guó)內(nèi)総生産（GDP）は日本のおよそ4分の1だった。2010年に中國(guó)は日本を抜いて世界第2の経済大國(guó)となった。今や中國(guó)のGDPは日本のほぼ2.5倍だ。中國(guó)のように急速な発展を遂げた國(guó)は人類の歴史において恐らくない。

中國(guó)の改革開放が多大な成果を得た最も重要な原因は、中國(guó)共産黨の揺るぎなく正しい指導(dǎo)の下、中國(guó)の人々が自國(guó)の國(guó)情に基づき、自國(guó)に適した発展の道を探り出し、刻苦奮闘し、勤勉に働いたからだ。まさしく鄧小平氏が強(qiáng)調(diào)した「発展こそ不変の道理」「安定は全てを圧倒する」のように、中國(guó)共産黨の指導(dǎo)の下、中國(guó)は政治的に安定し、社會(huì)秩序が良好であることで、経済的テイクオフに良好な環(huán)境を創(chuàng)造した。歴史がすでに繰り返し証明しているように、政治が不安定なら、経済発展を語(yǔ)ることはできない。かつて日本経済が急速に成長(zhǎng)したのも、政局が長(zhǎng)期安定していたからだ。日本と中國(guó)は國(guó)情が異なる。日本の政黨は日本に適した方法で日本を管理し、中國(guó)共産黨は中國(guó)の國(guó)情に適した方法で中國(guó)を治めている。中國(guó)の発展路線は中國(guó)の國(guó)情に非常に適したものだ。

われわれは鄧小平氏が遠(yuǎn)大な卓見を備えていたことも認(rèn)識(shí)する必要がある。鄧氏は教育を非常に重視し、大學(xué)入試制度を再開し、9年間の義務(wù)教育制度を?qū)g施した。これによって中國(guó)の経済?社會(huì)発展のために優(yōu)秀な人材が數(shù)多く育成された。

習(xí)近平主席の打ち出した人類運(yùn)命共同體の構(gòu)築という理念に私は大変賛同する。各國(guó)の人々はみな同じ地球に暮らしており、みなが友であり、運(yùn)命を共にすべきだ。習(xí)主席は先般アジア?アフリカ諸國(guó)を歴訪した。これは人類運(yùn)命共同體の構(gòu)築という理念の実踐だ。アフリカは世界で発展の後れた地域であり、依然多くの國(guó)が貧しく、生活の保障のない人々が少なくない。近代以降、歐州列強(qiáng)はアフリカに多くの植民地をつくり、アフリカの人々に多大な苦難を與え、こうした國(guó)々の経済基盤が非常に弱くなる結(jié)果をもたらした。彼らは技術(shù)がなく、経済発展のノウハウも不足している。習(xí)主席のアフリカ訪問(wèn)は、アフリカと手を攜えて発展し、アフリカ諸國(guó)の人々と共に人類運(yùn)命共同體を構(gòu)築することが目的だ。中國(guó)がアフリカを支援して多くのインフラを建設(shè)し、民生を改善したことは喜ばしく、安堵を覚える。日本が中國(guó)と共にアフリカの発展に助力できれば、アフリカの人々に極めて大きな幸福がもたらされる。これはアフリカの経済発展に資するだけでなく、世界の平和と発展にも資する。

今年は中國(guó)の改革開放40周年だ。今年4月のボアオ?アジアフォーラム年次総會(huì)開幕式で習(xí)主席が強(qiáng)調(diào)したように、「われわれは開放?ウィンウィンを堅(jiān)持し、勇気を持って変革?革新に取り組んでいく」。改革開放は前へ向かい続ける偉大な航程だ。中國(guó)が引き続き改革を深化し、開放を拡大することを希望する。今年は日中平和友好條約締結(jié)40周年でもある。中國(guó)と日本は一衣帯水の隣國(guó)であり、それぞれ世界第2、第3の経済大國(guó)だ。中國(guó)の発展は日本にとってチャンスだ。両國(guó)が緊密に協(xié)力し、人類運(yùn)命共同體構(gòu)築のために力を捧げることを希望する。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2018年10月31日