人民網(wǎng)ではこのほど、「AI時代の外國語教育 その苦悩と模索」をテーマとする小野寺健氏による連載をスタート。小野寺健氏は特定非営利活動法人日中友好市民倶楽部の理事長を務(wù)めるほか、長年にわたり數(shù)多くの中國の大學(xué)で日本に関する教育指導(dǎo)を行い、「淮安市5.1労働栄譽賞」や「第二回野村AWARD」、「中國日語教育特別感謝賞」などを受賞しているほか、人民日報海外版では「中日友好民間大使」として紹介されている。
第四章 外國語教育は、有為な人材を育成したのか?
唐家璇元國務(wù)委員や王毅現(xiàn)國務(wù)委員兼外交部長を始めとし、日本語教育界は多くの有為な人材を輩出してきた。なかでも法學(xué)部出身の筆者も舌を巻いたのが、程永華駐日大使と修剛前天津外國語大學(xué)學(xué)長のリーガルマインドとしなやかな思考姿勢だ。
程永華大使には、外交部亜州司副司長時代に話を伺った機會があり、修剛學(xué)長とは、日中友好中國大學(xué)生日本語科卒業(yè)コンクールや淮陰師範(fàn)學(xué)院三年生の國內(nèi)留學(xué)制度の創(chuàng)設(shè)等に於いて盡力いただいている。
そして、この様な有為な人材を輩出した日本語教育を、引き続き活性化させて、社會の期待に応えたいとの思いが、本連載執(zhí)筆の強い動機でもあった。なお、筆者の教え子や友人の中にも、社會の中樞や中堅として活躍する前途有為な人材が、綺羅星の如くいるが、彼等は日本語教育黃金期の學(xué)生であるのに対して、現(xiàn)在は雨後の筍の如く増加した新設(shè)校を含む日本語教育の生き殘りが、喫緊の課題として浮上している。
人格の形成に寄與するものとして、刑事政策においては、家庭教育と學(xué)校教育、地域社會教育が挙げられるが、彼らのような有為な人材を育んだのは、むしろ日本語教育よりは、ご本人の資質(zhì)と與えられた仕事を通じて、人格と能力を高めたと考えられる。しかしこれを特異な事例とせずに、日本語教育を通じて行うことができれば、更に大きな成果を得られると考えている。
それには、個人の資質(zhì)や環(huán)境を超えた教育體制と教育プログラムの作成が不可欠であり、修剛教授が主導(dǎo)する教育部高校外語専業(yè)教學(xué)指導(dǎo)委員會日語分委員會の取り組みに、大いに期待をしている。
夏目漱石は、「頑張って、頑張った先に何があるのかと」問われて、「滅ぶね」と答えているが、これは従來の「頑張り教育」の限界を示しており、日本語教育は學(xué)問の楽しさを共有する「オアシス」の如き場所でありたいと考えている。
小林一茶は、「けふからは 日本の雁ぞ 楽に寢よ」と詠んでいるように、晩秋になると、遙々海を越えて、北方から日本に渡って來る雁は、受験戦爭を乗り越えて、羽を休めたい學(xué)生に通ずるところがある。日本語教育界という暖かな環(huán)境の中で、知性と優(yōu)しさを蓄えて、世界の大空へと、大きく羽ばたいて欲しいものだ。
「人民網(wǎng)日本語版」2019年1月17日
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