中國では8月8日を「國民健康デー」と定めており、今年で14回目を迎えている。この日は、北京五輪開催の成功を祝し、國民が健康づくりに勵(lì)むよう促進(jìn)するために、中國國務(wù)院が2009年に認(rèn)可した日だ。

「フィットネス」は歐米のほうが盛んと考えている人も多いかもしれないが、実際には、中國における「フィットネス」にはより奧深い意義が與えられている。例えば、國民が健康づくりに勵(lì)むよう「健康デー」を設(shè)置しているのは中國だけで、「健康中國」や「國民健康づくり計(jì)畫」を國家戦略としているのも中國だけだ。

資料寫真：夏休みに村民にヨガを教える大學(xué)生（撮影?陳超）。

スポーツテクノロジープラットフォーム「Keep」が人民健康と共同で発表した「2022國民フィットネス動(dòng)向報(bào)告」によると、フィットネスを習(xí)慣化させている人が増加し、國民が積極的にフィットネスに攜わるというのが動(dòng)向となっている。中國でフィットネス人気が高まり続ける原因には、少なくとも3つあると言えるだろう。

まず、「フィットネスブーム」は、トップレベルデザインの後押しを受けている。1995年に「國民健康づくり計(jì)畫綱要」が発表されて以降、同計(jì)畫は中國で、長期にわたって効力を発揮するよう継続的に取り組まれ、制度化されてきた。2021年8月に中國國務(wù)院が発表した「國民健康づくり計(jì)畫2021―25年)」は、日常的に運(yùn)動(dòng)する人の割合を拡大し、スポーツパークを新設(shè)し、拡充するといった目標(biāo)や措置をさらに明確化していると同時(shí)に、2025年をめどに、同計(jì)畫下で、中國全土のスポーツ産業(yè)が5兆元(1元は約20円)規(guī)模まで拡大するよう牽引するとしている。

次に、「フィットネスブーム」は、経済や技術(shù)の発展とも密接な関係がある?！?021年度中國フィットネス業(yè)界統(tǒng)計(jì)報(bào)告」によると、フィットネス會(huì)員やフィットネス人口浸透率は5年連続で増加し、上昇している。新型コロナウイルス感染拡大下においても、フィットネス業(yè)界の発展は止まらず、それは、グローバル化が中國人の美的感覚に影響を與えていることや、中國の経済成長と國民消費(fèi)の水準(zhǔn)が日に日に高まっていることを反映していると言えるだろう。また、今年の夏は、「クラウドフィットネス」が中國で大人気となっており、経済発展により、技術(shù)が同業(yè)界の発展をバックアップし、テクノロジーがフィットネスの発展により大きな影響を與えるようになっている狀況が際立つようになっている。

資料寫真

3つ目に、「フィットネスブーム」は、文化や理念にも根ざしている點(diǎn)だ。中國は昔から、運(yùn)動(dòng)を重視しており、周の時(shí)代の制度を後の時(shí)代に想像?理想化して著した「周禮」には、身分あるものに必要とされた六蕓について、「禮?楽?射?御?書?數(shù)」と記されており、うち「射」は「弓術(shù)」、「御」は「馬車を操る術(shù)」で、スポーツと関係がある。スポーツが、道徳や知識(shí)に関する教育と共に列挙されており、中國の伝統(tǒng)教育の3つの観點(diǎn)を構(gòu)成している。近代に入ると、中華民族は一度は滅亡の危機(jī)にさらされ、中國人に「東亜病夫」というレッテルが張られたこともある。中國で先見の明のある人々は、國家の振興、民族の復(fù)興のためには、丈夫で、強(qiáng)い力と精神力が欠かせないことを悟ってきた。例えば、毛沢東が発表した最初の論文「體育の研究」は、體育を通して、肉體、精神力を鍛え、フィットネス強(qiáng)國を築くことを提起している。そこで示されているという精神が今に至るまで、民族の意識(shí)に刻み込まれ、人々は知らず知らずのうちにその影響を受けていることも、中國においてフィットネス人気が高まり続けていることと密接な関係がある。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2022年8月8日