本稿では、今年有名な事件を紹介し、商業(yè)信用毀損の実務(wù)を説明しておく。これで一般消費(fèi)者の生活需要に関わる商品を生産し、社會(huì)評(píng)価が最も重要視する企業(yè)の危機(jī)意識(shí)を喚起し、その対応策を検討する際の參考になれば幸甚である。なお、本件がまだ審理中であり、筆者が毀損行為に該當(dāng)するかどうかをコメントしない。

一、農(nóng)夫山泉飲用水事件

農(nóng)夫山泉株主有限公司（以下「農(nóng)夫山泉」という）は1996年に設(shè)立された以來(lái)、「農(nóng)夫山泉有點(diǎn)甜」（農(nóng)夫山泉が少し甘みがある）という聞き慣れている広告文句で迅速に市場(chǎng)占有率を引き上げてきた。2002年にニールセン（NYSE:NLSN）により中國(guó)消費(fèi)品市場(chǎng)の最も好きなブランド製品のトップ６として掲載され、2003年9月に農(nóng)夫山泉天然水が國(guó)家質(zhì)量監(jiān)督検査検疫総局に「中國(guó)ブランド製品」と評(píng)価され、同年10月に中國(guó)宇宙飛行士専用引用水になり、2006年に國(guó)家商標(biāo)局に著名商標(biāo)と認(rèn)定され、農(nóng)夫山泉の瓶詰め引用水の販売量は、５年連続して中國(guó)トップ１になっていた。

今年4月10日、北京の大手地方紙「京華時(shí)報(bào)」は、「農(nóng)夫山泉が執(zhí)行した製品基準(zhǔn)である浙江基準(zhǔn)DB33/383は、ただ農(nóng)夫山泉が唯一の企業(yè)代表として參與制定した地方基準(zhǔn)であり、砒素、カドミウムなど毒性指標(biāo)が強(qiáng)制性國(guó)家基準(zhǔn)GB19298-2003、GB5749-2006（水道水基準(zhǔn)）に劣る。かつ、農(nóng)夫山泉が浙江、広東、湖北の生産基地のいずれにおいても劣る浙江基準(zhǔn)DB33/383を執(zhí)行している。農(nóng)夫山泉が水道水の基準(zhǔn)にも劣ると言われる」という文章を掲載した。その後、當(dāng)該地方紙が27日間に渡って、67の紙面、76の報(bào)道で、一つのマスコミが一つの企業(yè)を批判する歴史記録をつけた。これに加え、他のマスコミ、名人のブログなどサイト上の転載により、一瞬して全國(guó)の消費(fèi)者に知らされていた。今年5月2日に北京関連業(yè)界協(xié)會(huì)が「農(nóng)夫山泉ブランド桶詰め飲用水販売停止の建議に関する通知」を下した。

今年5月6日に、農(nóng)夫山泉は記者會(huì)見(jiàn)を開(kāi)き、検査指標(biāo)が米國(guó)FDA瓶詰め飲用水基準(zhǔn)を大幅に上回る2008年米國(guó)國(guó)家実験中心検査報(bào)告を開(kāi)示し、かつ地方基準(zhǔn)、國(guó)家基準(zhǔn)が相違している場(chǎng)合、終始してそのいずれかの厳しい基準(zhǔn)を執(zhí)行して、「京華時(shí)報(bào)」の報(bào)道が事実ではないと反論した。また、農(nóng)夫山泉は、一連の報(bào)道が國(guó)有持株企業(yè)である華潤(rùn)怡寶が悪意で計(jì)畫を企んだことであり、これが民衆(zhòng)が食品安全及び環(huán)境汚染の恐慌心理を利用し、競(jìng)爭(zhēng)相手を中傷し、自社の市場(chǎng)占有率を拡大する卑劣な営業(yè)手段に過(guò)ぎないという聲明を発表した。かつ、農(nóng)夫山泉は、尊厳の為、北京の10萬(wàn)現(xiàn)有使用者に申し訳なく、北京市場(chǎng)から撤退することも決意した。その後、農(nóng)夫山泉が偽り報(bào)道の理由で國(guó)家新聞出版広電総局に告発しながら、名譽(yù)権毀損の理由で、損害賠償が約3０億円を請(qǐng)求した上、「京華時(shí)報(bào)」を起訴した。今年11月29日に北京朝陽(yáng)區(qū)人民法院にて開(kāi)廷審理されたが、今、審理中である。