著名な歴史地理學(xué)者である譚其驤氏は、かつて「地名」を「人類の歴史における生きた化石」と例えた。しかしながら、第二回全國地名調(diào)査のデータでは、この30年來、中國の6萬の郷鎮(zhèn)名と40萬余りの建制村（省市級國家機(jī)関による承認(rèn)を経て設(shè)置された村）名が廃棄されていたことが判明した。新華網(wǎng)が伝えた。

もし故郷に地図上のマークだけが殘り、家の前を走る道の名前が変わってしまえば、人々が「望郷の念」を抱くことはなくなるだろう。先日、記者は浙江省民政庁の特定項目調(diào)査研究に同行取材し、約10か所の県、市、村に出向き、「地名文化」救済を考える機(jī)會を得た。

「地名は長い歴史の流れにおいて、その時々を記録する記號であり、人類が探索してきた世界と自我の煌きを記録し、戦爭や疾病、災(zāi)害や苦難、変遷や融合など様々な瞬間を記録してきた」。浙江省民政庁の羅衛(wèi)紅副庁長は、これらは全て重要な「記憶の集合體」であり、常に「溫故知新」すべきなのだと語る。

舟山市には「昌國県」という地名がある。當(dāng)時の人口わずか數(shù)千人の小島がなぜ昌國なのか？そんな疑問をもつ人は多いかもしれない。浙江省區(qū)畫地名學(xué)會副會長で、舟山群島地名文化工作室の王建富主任は取材に対し、「王安石が當(dāng)時、極めて短い言葉でその道理を?qū)Г訾筏皮い?。舟山は『東に日本を控え、北は登萊に接し、南は甌閩に亙り、西は呉會に通る。島はまるで巨大な壁に囲まれる如きで、國勢を強(qiáng)固に、盛んにするに足りる』、すなわち県建設(shè)問題を海上シルクロードの安全保障と國の繁栄という戦略的高みまで持ち上げている?，F(xiàn)在も『昌國』という地名は舟山の行政區(qū)に依然殘っており、このような獨特な方法で舟山人の歴史を記しているのだ」と話す。

深く印象に殘ったのは、600年を超える歴史を持つ江山古村落だ。汪一族の末裔が多く住んでいるにも関わらず、「大陳村」という名が付いている。