「萌え文化」は、流行文化の意義ある新ジャンルであり、硬直した文化體系に新鮮な選択肢を與え、消費(fèi)者により強(qiáng)く多元的な力を與えるものとなった。しかしある意味では、対象の「ペット化」によって現(xiàn)実の矛盾を逃れ、蕓術(shù)創(chuàng)作における批判性という価値に背を向けたものとも言える。（文：常江。新京報(bào)掲載）

▽由來は日本の漫畫やアニメ

「萌」の字の使用は、日本の漫畫?アニメ文化における故意の誤用を発端としているとされる。使用されるのは、二次元愛好者が「極めて好きな対象」や「ある対象に対する極度の好感」を形容する際である。中國(guó)語の文脈においては「かわいい」や「好き」の同義語として使われている。その適用範(fàn)囲は漫畫?アニメの分野を大きく超え、若者の日常用語として広がっている。だが「かわいい」ではなく「萌え」という言葉である対象への自らの好みを描寫する際、一種の強(qiáng)烈な主観的なイメージが伝わることとなり、その含意は、「対象がかわいい」という単純な現(xiàn)実描寫を超えるものとなる。つまり「萌え」と「萌え文化」の中國(guó)における流行には、文化的?政治的な意味が含まれるのである。

▽創(chuàng)作物に多用される「萌え要素」

「萌え文化」は漫畫?アニメの世界を発端としたものである。そのためアニメや漫畫?アニメの色彩のある映畫などで創(chuàng)作者はしばしば、「萌え要素」を意図的に取り入れ、若い観衆(zhòng)の趣味に迎合しようとする。

文化産業(yè)が、消費(fèi)力の旺盛なターゲットの需要に応じて生産すること自體には、良くも悪くもない。市場(chǎng)は確かに、これらの映像作品の制作者に十分なリターンを與えている。しかし若い世代やその上の世代を巻き込んだ「萌える物」や「萌え要素」、「萌え文化」への好みがいかに生まれたかをその根源にまで遡って知るのは容易なことではない。