中山大學は21日、中國の重力波探査プロジェクト「天琴計畫」のシンポジウムを開催し、その実施ロードマップ「0123計畫」を発表した。同計畫は15?20年の期間をかけ、衛(wèi)星を打ち上げる予定だ。中國新聞網(wǎng)が伝えた。

天琴計畫は3基の同型衛(wèi)星（SC1、SC2、SC3）によって二等辺三角形を形成する。衛(wèi)星は高精度無曳航制御により太陽風?太陽光圧などの干渉を制御し、重力波によって生じる距離の変化をレーザーで精密測定する。天琴計畫の重要な探査対象は、周期わずか5.4分の超小型白色矮星「RXJ0806.3+1527」から生まれる重力波だ。

天琴計畫はまず3基の衛(wèi)星を正確に予定軌道上にのせる。目標を著実に実現(xiàn)するため、各任務で必要とされる衛(wèi)星の數(shù)に基づき、「0123計畫」というロードマップを設定した。天琴計畫はまず月?深宇宙衛(wèi)星レーザー距離測定技術を発展させ、天琴衛(wèi)星のミリメートル級の軌道決定精度を実現(xiàn)する。また宇宙エネルギー等価原理の検証?実験、次世代衛(wèi)星の実験などを行い、最終的に天琴宇宙重力波探査?実験を行い、重力波を観測する。

中山大學校長、中國科學院院士の羅俊氏によると、米國のレーザー干渉計型重力波検出器「LIGO」と違い、天琴計畫は光學補助手段を採用する。またLIGOが観測した短時間の爆発型重力波と異なり、天琴は低周波帯の持続的な重力波を観測することで、検証を持続する。

羅氏は、「天琴計畫は単なる基礎研究ではなく、同計畫によって発展する重要技術は、さまざまな分野で活用できる。例えば地球重力場の正確な測定により、人類は地球、水資源?鉱産物資源の分布と変化への理解を深めることができる。また正確な距離測定により、2基の衛(wèi)星間の距離、さらには原子スケールの変化を正確に導き出すことができる」と説明した。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2016年2月22日