人口が中心都市に集まるようになるにつれて、中國では人口が100萬人を超える都市が増加の一途をたどっている。中國住房?城郷建設(shè)部（?。─罱k表した「2019年都市建設(shè)統(tǒng)計年鑑」によると、中國には現(xiàn)在、人口が100萬人以上の都市が93都市ある。都市化が進(jìn)むにつれて、人口は今後も、都市群や一線、二線都市の中心都市に集まっていくと予測されている。

江蘇省と山東省が最多

改革開放（1978年）初期、中國の都市化率は低く、1981年の時點(diǎn)では、100萬都市は18都市しかなかった。うち、北方エリアの都市が12都市と、3分の2を占め、南方エリアは6都市だった。當(dāng)時、浙江省杭州市の人口は90萬5000人で、深セン、廈門（アモイ）、寧波などの都市も、発展の初期段階だった。

改革開放後、経済特區(qū)が段階的に設(shè)置され、沿海都市や海南島、上海浦東などで開放政策が実施されると、人口の農(nóng)村部から都市部への移動が加速し、都市や小都市の數(shù)が急増した。その後、2001年、中國は世界貿(mào)易機(jī)関（WTO）に加盟し、中國の輸出型経済が急速に発展するようになり、深センや蘇州、寧波、無錫、廈門、東莞、仏山、溫州などの南東沿海都市が臺頭するようになった。

近年、新型都市化が加速し、中心都市にさらに人口が集まるようになった。中國住房?城郷建設(shè)部の「2019年都市建設(shè)統(tǒng)計年鑑」によると、中國には現(xiàn)在、100萬都市が93都市あり、その數(shù)は1981年に比べて4倍以上となっている。

省別に見ると、江蘇省と山東省が各10都市で最多となっている。中國で2番目に大きな経済大省である江蘇省には、13區(qū)?市があり、うち10都市の人口が100萬人を超えている。このように同省の都市の総合的な実力が突出していることが見て取れる。

山東省にも100萬都市が10都市ある。しかし、全體的に見ると、山東省には際立った中心都市はなく、人口が600萬人の大臺を突破している都市は一つもない。そのため、広東省や江蘇省、浙江省などのリーディング都市とは明らかに差がある狀態(tài)だ。

中國で最大規(guī)模の経済を誇る広東省の100萬都市の數(shù)は8都市で3位。うち、7都市が珠江デルタにあり、殘りの一つは汕頭市となっている。

中國で4番目に大きな経済大省である浙江省は、地理的條件が足かせとなり、中心都市の規(guī)模が比較的小さく、100萬都市は5都市にとどまっている。

199地級行政區(qū)の人口が流出傾向

中國區(qū)域科學(xué)協(xié)會の肖金成理事長が筆頭となって執(zhí)筆された論文「中國で人口が流出している地級行政區(qū)（省と県の中間にある行政単位）の都市発展研究」の322地級行政區(qū)の人口統(tǒng)計を見ると、人口が流出している地域は199ヶ所あり、全體の61.8％を占めている。人口が流出している地級行政區(qū)の都市規(guī)模は往々にして小さい。流出規(guī)模が大きな地級行政區(qū)は、人口が比較的密集している中國中西部エリアに分布している。人口が流出している根本的な原因は、都市の魅力が小さいことに加え、雇用機(jī)會が少なく、経済発展が立ち遅れていることなどが挙げられている。

経済発展が比較的立ち遅れていて、中心市街區(qū)に産業(yè)や人口が十分に集まっておらず、周辺地域に対する影響力も小さいこれらの都市においては、かなりの人口が、省都や東部の沿海の発展している地域へと流れている。

その他、中國の都市化率は2019年に60％を超え、「後半戦」となる第二次都市化の段階へと入っている。第一次都市化の過程で、人口は農(nóng)村部から都市部へと移動したのに対して、第二次都市化は都市と都市の間の流動で、人口は中?小都市から中心都市、大都市へと集まるようになる。

「2019年都市建設(shè)統(tǒng)計年鑑」によると、現(xiàn)時點(diǎn)で、人口が300萬人を超える都市が30都市あり、うち6都市は1000萬人以上の超特大都市となっている。500萬－1000萬人の特大都市は山東省済南市など10都市ある。その他、300萬－500萬人のI型大都市は14都市となっている。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2021年4月22日