「白髪頭の高齢者が読書に沒頭する姿に感動(dòng)」

12年間にわたり図書館司書として働いてきた顧さんは、様々なタイプの読者を見てきたといい、「若い人の多くは試験の準(zhǔn)備や論文を書く時(shí)の資料を探すために來(lái)ている。彼らは大抵大きなリュックを背負(fù)っていて、そこには參考書などがたくさん詰め込まれている。そして、ずっとノートに何かを書いている。こうした若者を見ると、學(xué)生時(shí)代を思い出す」と話す。

若者だけでなく、図書館に読書にやって來(lái)る白髪頭の高齢者も顧さんにとって印象深かったとし、「ある高齢女性が『四庫(kù)全書』を探していて、『若い時(shí)は読む時(shí)間がなかった』と話していた。それで、そのうちの數(shù)冊(cè)を探して渡した。どの本もとても分厚かったが、その女性はとても喜び、手をたたきながら、『四庫(kù)全書ってこんな本だったのね』と言っていた。その後、拡大鏡を使ってじっくりと読み始めた」と振り返る。

そして、「もう一人、図書館に來(lái)てロシア語(yǔ)を勉強(qiáng)している高齢女性がいて、今もはっきりと覚えている。以前、當(dāng)図書館の1階には、外國(guó)語(yǔ)のレファレンスブックを集めたコーナーが設(shè)けられていた。こうした書籍は小説のように気軽に読めるものではなかった。そのため、そこで本を読んでいる人は少なかった。でも、その女性はそこに座って、ロシア語(yǔ)の百科事典を読んでいた。彼女が書いたロシア語(yǔ)の字を見たことがあるが、とてもきっちりとしたきれいな字だった。ひと目で一昔前の知識(shí)人とわかるような雰囲気を漂わせていた。そして來(lái)るたびに、靜かに座って本の內(nèi)容を何時(shí)間も書き寫していて、そのノートはとても分厚かった。當(dāng)時(shí)は邪魔をしてはいけないと思い、話しかけることはできなかったが、彼女の言語(yǔ)に対する熱い思いは僕と同じだと思う」と語(yǔ)った。

またある高齢男性についても振り返り、「2010年前後に知り合った。當(dāng)時(shí)、男性は定年退職したばかりで、図書館に來(lái)ては、シェイクスピアの原書と中國(guó)語(yǔ)訳を比較しながら英語(yǔ)を勉強(qiáng)していて、分からないところがあると、僕に質(zhì)問に來(lái)ていた。ある時(shí)、僕に英語(yǔ)のフレーズについて質(zhì)問するためにわざわざ図書館に來(lái)て、質(zhì)問し終えると、そのまま帰って行った。出口に向かっていくその男性の後ろ姿を今でも覚えている。とてもゆっくりと、すこしユラユラしながら歩いていたのは、ずっと熟考しながらだったからに違いない」とした。

そして、「あの年代の知識(shí)人たちの本に対する渇望には、本當(dāng)に感動(dòng)させられる。國(guó)家図書館で、読者にサービスを提供する図書館司書の仕事ができてとてもうれしく思っている。ここで、じっくりと読書をする時(shí)間も存分に楽しんでいる。本は、心の安らぎ、ある意味、スピリッツの自由をもたらしてくれると思う」とした。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2022年3月31日