「メイド?イン?ジャパン」の特色は決して「規(guī)模が大きく何でもそろう」にあるのではなく、「高水準(zhǔn)」にある。特に、世界の産業(yè)チェーンで使用される素材、部品、設(shè)備機(jī)器製造などの革新技術(shù)や高い付加価値製品の製造分野で、日本は依然として世界のトップレベルにある。iPhoneを例にあげると、現(xiàn)在のiPhone6やiPhone6Plusに使われている約1300の電子部品のうち、約700が「メイド?イン?ジャパン」であり、半數(shù)を超えている。このように、2011年に発生した東日本大地震の影響で、日本の部品メーカーの生産供給に問題が発生した時には、このためにiPhone5の発売も延期せざるを得ない狀況に陥った。比較すると、中國はすでにまぎれもない製造業(yè)大國となって久しいが、いまだに製造業(yè)強(qiáng)國にはなれていない。目立つのは工業(yè)の基礎(chǔ)製造能力において脆弱で、機(jī)械、電子などの分野の重要部品や工程技術(shù)においても人材不足で苦しんでいる。

第4に、ブランド力と質(zhì)の高さは、「メイド?イン?ジャパン」の売りになっている。世界ブランド価値実験室が発表した2014年「世界ブランド500社番付」のランキングでは、日本は39ブランド、中國は29ブランドがランクインした。一見すると、この差はあまり大きくないように感じる。しかし、実際は、ランクインした中國のブランドのうちのほとんどが中國中央テレビ(CCTV)、國家電網(wǎng)、工商銀行、中國移動通信などの金融、エネルギー、電気通信のブランドであり、製造業(yè)のブランドでランクインしたのはたったの8ブランドしかない。日本の39ブランドのうち、30が製造業(yè)のブランドだ。今回、トイレの便座が引き起こした騒動は、この側(cè)面を証明している。統(tǒng)計(jì)によると、中國は少なくとも3000社の衛(wèi)生器具メーカーがある。そのうち中?高級市場はこれまでずっと日系や米國系ブランドに占められている。

このほか、特筆すべきなのは、日本の製造業(yè)が強(qiáng)いのは、少數(shù)のいくつかの大企業(yè)を有しているだけでなく、規(guī)模は小さくても強(qiáng)い中小企業(yè)を數(shù)多く育ててきたことにも現(xiàn)れている。ニッチ市場で、トップシェアを占めているのも中小企業(yè)だ。そして、これが、いわゆる隠れた勝者となっている。2013年に大ブームとなったテレビドラマ「半沢直樹」では、中小企業(yè)の経営者である主人公の父親が、自社で研究開発した小さな樹脂のネジにこだわる姿が描かれていた。まさにこういった特殊分野に特化し、模倣されにくい、鮮明な特色を持つ製品を作り上げるぱっとしない中小企業(yè)が世界に誇る日本の製造業(yè)を支えてきたのだ。中國の中小企業(yè)の數(shù)は非常に多いが、獨(dú)特な強(qiáng)みを持った企業(yè)はごくわずかしか存在しない。