日本のデパートなどではバレンタイン商戦で賑わう2月、森田さんのお店では一風(fēng)変わった光景を目にすることができる。中國(guó)では世界の習(xí)慣に倣い、2月14日に男性が女性にバラの花などのプレゼントを贈(zèng)るのが一般的なのだが、近年は日本や韓國(guó)の風(fēng)習(xí)が影響してか、チョコレートを贈(zèng)る若者も少なからず見(jiàn)るようになってきた。しかし、贈(zèng)る側(cè)が男性という點(diǎn)では変わらない。そのため、「Booth's cake」に並べられる手作りチョコレートを買い求めにやってくるのは中國(guó)人男性ばかり。もちろんチョコレート食べたさに訪れる女性客もいるが、日本ではなかなか見(jiàn)れない面白い光景だろう。そんな女性思いの中國(guó)人男性客のために、森田さんは「女の子が喜びそうなチョコレート商品」を工夫するそうだ。

日本では出來(lái)ない経験を挙げれば枚挙にいとまがない。異國(guó)の地で弟子を育てるという経験もまた、森田さんにとって初めてであり、決して易しい課題ではないようだ?！溉毡救摔胜椤阂?jiàn)て覚えろ』と言いたいところだが、うちに來(lái)る中國(guó)人スタッフは厳しいとすぐ辭めてしまい、店が回らなくなる。大切な仕込みはもちろん私がするが、覚えてほしいところは手取り足取り優(yōu)しく指導(dǎo)する」という。しかし、優(yōu)しすぎると面倒な作業(yè)で手を抜いてしまい、厳しさのさじ加減が難しいところ?！弗抓硪庾R(shí)を持て」が森田さんの廚房での口癖であり、彼らに対する「基本的要求」と中國(guó)で弟子を育てる難しさを語(yǔ)る。森田さんの下で修行して間もなく3年という中國(guó)人パティシエの斉延桂（チー?イェングイ）さんは、「師匠は私が5分かかることを1分でやってのける。真面目で、仕事に厳しく、材料の計(jì)量は1グラムの差も許さない」と、その言葉からは森田さんに対する尊敬の念が滲み出ていた。

技術(shù)を伝える際に、言葉による補(bǔ)足は不可欠であり、その際に森田さんの中國(guó)語(yǔ)力に限界があることは否めない。そこでキーパーソンとなる頼もしいパートナーが、昨年結(jié)婚した唐燕（タン?イェン）さんだ。