冤罪で被害を受けた當(dāng)事者に対し、司法機(jī)関は國家賠償という形で救済を行っている。全人代代表で最高人民法院副院長の李少平氏は「2014年以來、各級の裁判所が受理した國家賠償事件は1萬881件、賠償金は1億1338萬9千元（1元は約17.5円）に上る。犯罪による被害や権利侵害を受けたが、効果的な救済が得られずに生活が困窮している當(dāng)事者に対して、司法機(jī)関は積極的に司法支援を提供している。2015年、裁判所が実際に使用した司法救済資金は8億5千萬元、4萬1823人の當(dāng)事者とその家庭が救済を受けている。2015年、裁判所は困難を抱える訴訟當(dāng)事者の訴訟費(fèi)用計2億5500萬元を減免した。

司法の透明度を高めるため、最高人民法院は訴訟手続、裁判文書、執(zhí)行情報という3つの公開プラットフォームを構(gòu)築した。2015年12月31日の時點で、全國3499の裁判所が中國裁判文書サイトへの裁判文書のアップロードを行っており、公開された文書は1448萬1804件、アクセス數(shù)はのべ4億1千萬回に上っている。全人代代表で、北京天達(dá)共和弁護(hù)士事務(wù)所の李大進(jìn)所長は「これは世界最大の裁判文書データベースであり、法治レベルの進(jìn)んだ國家でもここまでの公開は実現(xiàn)できていない」と語る。

違法収集証拠の排除制度も厳格に実施されている。捜査當(dāng)局が自白強(qiáng)要などの違法な方法で収集した容疑者?被告の供述や、暴力?威嚇などの違法な方法で収集した証人の証言、被害者の陳述、および法定手続きに違反する方法で収集され、司法の公正に深刻な影響をもたらす可能性があり、なおかつ補(bǔ)正あるいは合理的な説明ができない物証?書証は法に基づき排除される。河北の全人代代表によれば、河北省順平県検察院はある殺人事件の審理で多くの疑問點が発見されたため、違法収集証拠を斷固として排除し、不逮捕の決定を下し、追加捜査を求める意見を提出したという。最終的に公安機(jī)関が真犯人を逮捕するに至った。

中國の法學(xué)界の歴史を見ると、現(xiàn)在の司法體制の改革はかつてないものと言える。最高人民法院が2つの巡回法廷を設(shè)立したほか、地方が司法に干渉するのを防ぐ行政區(qū)畫をまたいだ裁判所と検察院が設(shè)立、「提訴したいが手だてがない」を防ぐ立案登記制度が構(gòu)築され、訴訟件數(shù)は大幅に増加した。國民の政府に対する告訴の面では、全人代常務(wù)委員會が行政訴訟法を改正、行政訴訟の受理範(fàn)囲を拡大し、▽行政機(jī)関が権力を亂用し競爭を排除?制限する▽違法な資金集めや費(fèi)用割り當(dāng)て▽法に基づき補(bǔ)償金を支払わない、最低生活保障待遇、社會保険待遇を?qū)g施しない――といった行為も受理の範(fàn)囲に組み込まれた。全國政協(xié)委員で中國人民大學(xué)教授の湯維建氏は「ここ數(shù)年で、著実な変化が見られている。中國の司法機(jī)関はより開放的な姿勢で改革を進(jìn)めている。目的はただ一つ、司法の公正と人権の保障だ」と語る。（編集SN）

「人民網(wǎng)日本語版」2016年3月13日