20年以上にわたる日本の不況が今、「一億総中流」を飲み込もうとしている。中流階級(jí)は確固不抜であり、かつては日本社會(huì)の長(zhǎng)期的な安定を支えた基礎(chǔ)だった。しかし、過去20年間あまり、中流階級(jí)は増加しないばかりか大幅に減少してしまった。高齢化もその原因の一つだ。「老いた中流階級(jí)」の退職後の生活は以前より劣るが、それを埋め合わせる「若い中流階級(jí)」がいない。労働力が流動(dòng)化し、多くの日本人が「終身雇用」ではなく「臨時(shí)雇い」になり、社會(huì)の底層に追いやられている。安倍政権発足後、これらの人は生活を立て直す希望をますます失ってしまった。日本の貧富の格差は過去30年で絶えず拡大している。かつては世界経済の模範(fàn)的存在だった日本の今の教訓(xùn)は、全ての國(guó)が研究するに値する。環(huán)球時(shí)報(bào)が伝えた。（文：陳言?日本企業(yè)（中國(guó)）研究院執(zhí)行院長(zhǎng)）

▽1980年代：「リンゴ型」――首相からブルーカラーまで同じ中流階級(jí)

私は1990年代、東京大學(xué)、橫浜國(guó)立大學(xué)、慶応大學(xué)で學(xué)び、博士課程修了後も日本の大學(xué)にとどまり9年間経済學(xué)を教えた。近年同窓會(huì)に參加し、1960～70年代に大學(xué)を卒業(yè)した「先輩」たちが日本の中流階級(jí)の変容を語(yǔ)るのを聞くと、感慨深いものがある。

大企業(yè)の賃金は過去20年間で大きく上昇せず、日本社會(huì)に大きな問題をもたらした。中流階級(jí)の減少だ。日本社會(huì)は今に至るまで中流階級(jí)が絶対的な優(yōu)位を占める狀況を保っているが、賃金の改善は難しく、現(xiàn)狀維持すら難しいことは明らかだ。日本人は、少なくとも意識(shí)だけでも下の階級(jí)に落ちないよう必死で努力しているが、過去20年間にわたり成果は得られずじまいだ。日本の世論は「失われた30年」になるのではないかと懸念し始めている。

20年以上前、ある私立大學(xué)で経済學(xué)教授を務(wù)めていた黒瀬氏がこんな比喩をした。「我々の時(shí)代は、とても裕福な人がいないわけではなく、社會(huì)の底層がないわけでもなかったが、人々の生活にそれほど差はなく、社會(huì)全體が大きなリンゴ（上下が均等に丸い）のようだった。皆基本的に中流階級(jí)で、大きな違いはなかった」。