4.審査所感〔2017）

第十七回日本語専攻本科生卒業(yè)論文指導(dǎo)シンポジウムが初めて日本群馬県前橋市で成功裏に開催されたことを心よりお祝いの意を申し上げます。

文學(xué)部門の応募論文は計(jì)12本で、審査の結(jié)果、30號(hào)の「中日両國漢文教育の比較研究ー漢詩を中心に」を一等賞に、12號(hào)の「［告白］のおける物語論の視點(diǎn)と倫理について」を二等賞に、「角田光代の作品における母親像」を三等賞の授賞に決定しました。

一等賞授賞の卒論は中日両國の高校國語教材を丁寧に調(diào)べ、両國の漢文教育の基準(zhǔn)を比べ、選ばれた漢文と漢詩を比較することによって、筆者なりの結(jié)論を出しました。論文はよく整いて、規(guī)範(fàn)性がよく、創(chuàng)造性あり、説得力も持っています。確かに立派な學(xué)部生の卒論だと審査員たちは揃って認(rèn)めました。

十?dāng)?shù)年ぶりに全國日本語學(xué)部生卒業(yè)論文の文學(xué)組の審査を勤め、大変光栄に思います。學(xué)生諸君と指導(dǎo)教師の努力で、今回提出された十二點(diǎn)文學(xué)関係の卒論の質(zhì)は前と比べ、全體的に質(zhì)が向上を見せたような気がします。

顕著に進(jìn)歩したことは下記の通りです。

１．テキストの解読により、自分なりの丁寧又は綿密な分析、考証を通して、創(chuàng)造的見解を示したり、読者を納得させる結(jié)論を出したりしています。

２．論文の注釈、參考文獻(xiàn)、先行研究などの規(guī)範(fàn)性が前と比べて大幅に進(jìn)歩しました。これは各大學(xué)の指導(dǎo)教師の重視や効果のある指導(dǎo)と密接な関係があります。

３．古典研究論文は半分（5點(diǎn)）ぐらいを占め、真に理解したうえに詳しく論証比較を通じて自然に結(jié)論を出します。いわゆる＜文學(xué)離れ＞の気風(fēng)に大分影響された現(xiàn)在の大學(xué)學(xué)部生の卒論にこんな素晴らしい古典研究論文があることに審査員の一人として感心せずにいられません。

論文審査の基準(zhǔn)は獨(dú)創(chuàng)性、論理性、日本語の表現(xiàn)に絞りますが、獨(dú)創(chuàng)性の比重が一番大きく占めています。獨(dú)創(chuàng)性という言葉ですが、よく似た言葉に創(chuàng)造性というのがあります。

獨(dú)創(chuàng)性の場合は、ごく稀な天才的な人物が考え出すというイメージが強(qiáng)いのに対し、創(chuàng)造性の場合、萬人がその能力を生まれながらに持っており、これを生かし伸ばすという考え方が強(qiáng)調(diào)されるところです。知恵、創(chuàng)造性のある論文（たくさんでなくてもいい）を期待しております。

今回の40號(hào)応募論文「魯迅いおける《近代の戀愛観》の受容——《傷逝》を中心に」は割とよくできている論文ですが、問題は規(guī)則された學(xué)部生卒論字?jǐn)?shù)が30000字の上限をオーバーし（字?jǐn)?shù)が多いほどいいということを提唱しない）、廚川白村の著作との対比に不自然なきらいがあり、むしろ中文専攻の卒論として提出したほうが適切のようで、殘念です。

ようするに、現(xiàn)在の本科卒論の水準(zhǔn)は年々進(jìn)歩していながら、新しい問題も出てきています。それを乗り越えて進(jìn)歩を遂げる循環(huán)の中に、わが國の日本語専攻の學(xué)部生卒論の水準(zhǔn)をさらに向上させていきましょうか。

(譚晶華)