日本の安倍政権の外交姿勢である「地球儀を俯瞰する外交」に、このほど新たな目標(biāo)が加わった。中央アジアだ。日本の岸田文雄外相は16日、10年ぶりにキルギスを訪問し、現(xiàn)地で行われた日本と中央アジア5カ國による外相會合に出席した。日本の共同通信社の報(bào)道によると、岸田外相は同日、キルギスの民主化と市場の開放を支援するため、同國へ約120億円の円借款を供與することを承諾した。同社によれば、キルギスはここ數(shù)年、経済分野で中國の影響を大きく受けており、日本政府は円借款を復(fù)活させて現(xiàn)地における日本の影響力を再び高める必要があると判斷したのだという。また日本の時事通信社が同日発表した論説によると、海洋の安全という點(diǎn)を考えれば、東南アジア諸國は中國の「表門」であり、中央アジアは中國の「裏門」だ。日本はぜひともこの地域で存在感を高める必要があるという?！腑h(huán)球時報(bào)」が伝えた。

　今回の會合には、ウズベキスタン、カザフスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、キルギスの中央アジア5カ國の外相が參加した。岸田外相は同日、キルギスの首都ビシュケクで同國のアブディルダエフ外相と會談し、同國に再び円借款を供與することを明らかにした。共同通信社によれば、日本はこれまでキルギス政府の対日債務(wù)が財(cái)政困難によって増加していることを理由に、同國への円借款を停止していた。中國の影響に対抗するためだけでなく、キルギス政府の財(cái)政狀況が近年好転の兆しをみせていることも、日本が考慮した點(diǎn)だ。また日本は技術(shù)の輸出を通じて現(xiàn)地の農(nóng)業(yè)の発展を支援すること、アフガニスタンからの麻薬輸送の問題にともに対処することを明らかにした。

　時事通信社の論説によると、エネルギー埋蔵量と「中國とロシアに挾まれた地域」という地政學(xué)的観點(diǎn)からみて、中央アジアはこの地域で戦略的に重要な場所だ。最近は、中國の影響力がさらに強(qiáng)まっており、「地球儀を俯瞰する外交」を推進(jìn)しつつある安倍政権にとっては、日本と中央アジア5カ國との外相會合を開催することに中國を牽制する意味合いがあり、日本の參加には重要が意義がある。

　ロシアのラジオ放送「ロシアの聲」が15日に伝えたところによると、中央アジアと日本との対話メカニズムは昔からある。中國がこの地域で影響力を高めていることが日本の動きをより活発にさせているが、ロシア國際問題委員會のカルトゥノフ委員長は、「日本が目的を達(dá)成するのは難しい。中央アジア諸國にとって、中國は主要な経済貿(mào)易パートナーであり政治的パートナーであり、東京が北京と競爭するのは難しい。だが中央アジア諸國は日本との協(xié)力にずっと関心を抱いている。投資、ハイテク技術(shù)、対外貿(mào)易スタイルの多様化の全面的な実現(xiàn)が必要だからだ」と指摘する。（編集KS）

　「人民網(wǎng)日本語版」2014年7月17日