米シンクタンクのピーターソン國際経済研究所のシニアフェローのニコラス?ラーディー氏はこのほど、英國紙「フィナンシャル?タイムズ」のサイトに「あわてる必要はない、中國銀行業(yè)の狀況は非常に好調」と題する論説を発表し、中國は目下、銀行業(yè)の潛在的危機に直面していないとの見方を示した。新華社が伝えた。

ラーディー氏によると、「中國の債務水準が、とりわけ企業(yè)の債務水準が急速に上昇しており、中國は銀行業(yè)の危機を避けられないとしてパニック心理に陥るとともに、グローバル経済に明らかなマイナスの波及効果を及ぼすとして懸念を抱く人がいる」とした上で、「こうしたパニック狀態(tài)は、中國でここ數年來、新規(guī)貸出の大部分が利益赤字の國有企業(yè)に流れ込んでいることに対する一部の投資銀行の予測からきているもので、実際には、中國の貸出の増加ペースが持続可能な水準に落ち著きさえすれば、中國は銀行業(yè)の潛在的危機の発生を遠ざけることができる」と指摘した。

ラーディー氏は自身の判斷の主な根拠として、「中國の債務の対GDP（國內総生産）比は上昇しているが、中國國內の貯蓄率は引き続き高い。1つの國が維持できる債務水準は國內の貯蓄の対GDP比によって決まる部分が多い」ことを挙げた。

ラーディー氏はこのほかにも3つの根拠を挙げた。▽中國に積み上がった債務はほぼすべて人民元建て債券であること▽銀行業(yè)の危機はほぼいつも銀行のバランスシートの負債の項目から問題が始まるが、中國の債務の圧倒的な部分は比較的安定した預金であり、機関投資家向け金融への依存度は非常に低いこと▽中國銀行業(yè)は不良債権を大規(guī)模に処理しており、不良債権率は著しく低下していること、の3つだ。（編集KS）

「人民網日本語版」2016年6月4日