人民元相場は、最近の英國における歐州連合（EU）離脫をめぐる國民投票の結(jié)果が判明した後、大きな変動(dòng)をみせている。元の対ドルレートは先に1ドル6元（1ドルは約106.1円。1元は約15.9円）を突破したが、現(xiàn)在は6.68元で、元は國際的に10％以上値下がりしたことになる?！附U済參考報(bào)」が伝えた。

上海から米國に2萬元の旅行費(fèi)用をもって出かけたとしよう。海外での消費(fèi)はドル建てで、元安だと元安でない時(shí)よりも多くの元を支払わなければならない。1千ドルのカバンを買う場合、以前は6千元払えばよかったが、今は6680元必要だ。つまり、中國人は國際市場で値上がりした商品を買っているということになる。

元安は中國の輸出にプラスになるという人がいる。國際市場で同じ量の通貨を持っていた場合、中國市場で買えばよりたくさんの商品が手に入るからだ。つまり、外國人は中國で値引きされた商品を買っているということになる。

國際市場にはかつて、日本人が重要な國際観光資源になっていた時(shí)期がある。當(dāng)時(shí)の日本は経済の高度成長期にあり、日本人は金を持っていたし、円の増刷もあった。そこで多くの日本人が海外旅行や海外消費(fèi)を楽しみ、海外で資産を購入する人もたくさんいた。だが1980年代が終わり日本経済は挫折した。過去30年間、日本人の海外消費(fèi)は減少を続けている。

今日、中國人を観光旅行に呼び込むのが世界各國の重要な戦略になっている。中國人は金を持っており、元は國內(nèi)では弱いが海外では強(qiáng)く、大勢の中國人が國際市場で消費(fèi)するようになり、他國で投資する人も出てきている。目下、元の値下がりが始まっており、元がどこまで下がるのか、さまざまな憶測が聞こえる。というのも、元安は多くの國の経済局面に重要な影響を及ぼすからだ。中國人消費(fèi)者は基數(shù)が大きく、國際市場に影響するようなことがあれば、多くの小規(guī)模市場が深刻なダメージを受けることになる。

歐州の多くの國が中國人消費(fèi)者に大きな期待を寄せている。こうした國々のぜいたく品市場は中國人消費(fèi)者に支えられているからだ。日本を訪れる中國人観光客は數(shù)が多く購買力も大きく、中日間の政治的関係が硬直する狀況にあっても、日本はこの消費(fèi)の「出資者」や「お得意さま」の減少を心から恐れている。またニュージーランドは中國からかなり遠(yuǎn)いが、ここ數(shù)年は中國人観光客が2けたの勢いで増加している。

元が対外的に20％値下がりし、中國國內(nèi)の元の発行量が徐々に減少すると、消費(fèi)経済學(xué)の観點(diǎn)から考えて、中國人消費(fèi)者の海外消費(fèi)量が曲がり角に差し掛かることが予想される。國內(nèi)消費(fèi)の促進(jìn)という観點(diǎn)から考えれば、これは好材料ともいえるが、中國人の國際社會(huì)進(jìn)出の歩みがペースダウンすることになり、特に高級(jí)市場に屬する消費(fèi)が真っ先に打撃を受けることになる。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2016年7月20日