快適すぎて起業(yè)意欲高まらない日本（三）

人民網(wǎng)日本語(yǔ)版　2017年10月16日16:48

情報(bào)時(shí)代が到來(lái)するにつれ、「ガレージで始めたスタートアップ起業(yè)」が「シリコンバレードリーム」のおなじみのストーリとなっている。マイクロソフトやデル（Dell）などの大企業(yè)もそのようにして誕生した。學(xué)校をやめて起業(yè)するという、以前なら指をさされるような方法で起業(yè)する起業(yè)家も今は増え、大學(xué)生が起業(yè)して社長(zhǎng)になるというサクセスストーリーも、Facebookの創(chuàng)設(shè)者であるマーク?ザッカーバーグらを描いた「ソーシャル?ネットワーク」のように映畫(huà)化されている。（文：張燕。瞭望東方周刊掲載）

世界の多くの若者が「社長(zhǎng)」になることを夢(mèng)見(jiàn)ているものの、日本ではそのように鼻息を荒くする若者をほとんど見(jiàn)かけない。人材サービス會(huì)社?ランスタッドが33の國(guó)や地域で行った労働者意識(shí)調(diào)査では、多くの日本人は「社長(zhǎng)」になることを望んでいないことが分かった。

日本は起業(yè)の盛んな國(guó)になれるか

最近、米國(guó)人1000人を?qū)澫螭藢g施された調(diào)査によると、回答者の3分の2が起業(yè)家になるか、獨(dú)立したいと考えていた?！干玳L(zhǎng)」になりたい米國(guó)人は日本人よりはるかに多い。

「社長(zhǎng)になりたい」という思いに差があるのは、文化の違いも関係があるだろう。日本人は、今ある枠組みの中で規(guī)則正しく物事を行い、段取りを踏んで事を進(jìn)めることを好むのに対して、米國(guó)人は、流れに逆らうのを好む傾向がある。米國(guó)では早い時(shí)代に、若者が音楽や性、薬物などを通して、親に対する反抗の精神を表し、自分らしさを周囲の人に認(rèn)めらてもらい、過(guò)去とは違うことをしようとしていた。しかし、ミレニアム世代（1980年代から2000年代初頭までに生まれた人）は、起業(yè)することで「反抗」の精神を表すようになり、テクノロジーがそれに拍車をかけた。

米國(guó)人のそのような起業(yè)に対する思いを日本で表した場(chǎng)合、成功することができるのだろうか？

近年、確かにそのような試みがされてきた。排他的な社會(huì)である「村社會(huì)」の日本で今、外國(guó)人起業(yè)家が増えている。日本の法務(wù)省の統(tǒng)計(jì)によると、15年、経営管理ビザを取得した外國(guó)人は1352人だった。それら全てが起業(yè)者ではないものの、企業(yè)の経営に攜わっている外國(guó)人が今、安定した増加を見(jiàn)せている。

工場(chǎng)で使われる産業(yè)用ロボットに知能を與えるベンチャー「MUJIN」の創(chuàng)業(yè)者で、最高技術(shù)責(zé)任者（CTO）のRosen Diankov（出杏光魯仙）氏は、「日本だからこそ、當(dāng)社は力強(qiáng)い成長(zhǎng)が期待できる」と話した。

Diankov氏は、「労働人口が減少の一途をたどっている日本は今、當(dāng)社が開(kāi)発したロボットコントロール技術(shù)を必要としている」との見(jiàn)方を示している。11年に會(huì)社を立ち上げてから、Diankov氏は積極的にクライアント開(kāi)拓を進(jìn)めている。MUJINは現(xiàn)在、物流企業(yè)など約20社に技術(shù)提供を行っている。

日本で業(yè)務(wù)を展開(kāi)するには乗り越えるべきハードルもある?！溉毡酒髽I(yè)は新技術(shù)や新商品の評(píng)価に長(zhǎng)い時(shí)間をかける。商談を始めてから注文を受けるまでにも、長(zhǎng)い時(shí)間が必要だ。業(yè)績(jī)がないから、『イノベーション』と呼ばれる」と Diankov氏。

日本では資金調(diào)達(dá)も至難の業(yè)だ。インターネット上で、醫(yī)師を?qū)澫螭怂a品情報(bào)を提供している「エンタッチ」を2015年に立ち上げたマーティ?ロバーツ最高経営責(zé)任者（CEO）は、「社會(huì)から信用されることができないため、資金調(diào)達(dá)には何度も失敗した」と振り返った。

外國(guó)人が日本で起業(yè)を成功させることができているということは、日本の起業(yè)環(huán)境は決して悪いというわけではないことを示している。肝心なのは、日本人がいかに「社長(zhǎng)になりたい」という意欲を高め、「快適」という「足かせ」を取り除くかだ。

経済學(xué)者の竹中平藏氏は、「この國(guó)は快適すぎて変わることができないと、私はよく言っている。今の狀況を見(jiàn)ると、快適な國(guó)ではあるものの、近年経済は完全に停滯している。あと10年もすれば、みんなから活気がなくなり、経済は韓國(guó)より厳しい狀況になるかもしれない」と警鐘を鳴らしている。（編集KN）