海外旅行で最も心配なことといえば何だろうか。東京で日本語のメニューを見てどうしたらいいかわからなくなる、パリの街角をそぞろ歩いていて道を聞こうにも言葉がわからない。韓國で買い物をすると言葉が通じなくて違うものが出てくる。こうした言葉の問題で起きるトラブルが、期待に満ちた海外旅行を不愉快な出來事に変えてしまう。最近、海外旅行に出かける人が爆発的に増加し、リアルタイム翻訳のニーズもますます高まり、人工知能（AI）を搭載した翻訳機(jī)が海外旅行の必需品になった。科學(xué)技術(shù)を利用したインターネットの大手企業(yè)も相次いでスマート翻訳分野に參入し、市場(chǎng)は熱く燃え上がっている。AI翻訳機(jī)は今後どうなるだろうか。人間の通訳に取って代わる存在になるだろうか。人民日?qǐng)?bào)海外版が伝えた。

▽市場(chǎng)は急速に成長(zhǎng) 発展には課題も

「2017年中國海外旅行ビッグデータ報(bào)告」によると、2017年の中國國民の海外旅行者數(shù)はのべ1億3千萬人を突破し、観光消費(fèi)額は1152億9千萬ドル（1ドルは約109.6円）に達(dá)し、中國は今やタイ、日本、韓國、ベトナム、ロシアなどにとってインバウンド観光客の最大の供給源だ。だが調(diào)査研究によると、言葉の問題が長(zhǎng)年にわたり海外旅行者にとって最大の障壁であり続けているという。

海外旅行の人気にAI翻訳技術(shù)の持続的な向上が加わり、中國のスマート翻訳機(jī)市場(chǎng)は一歩また一歩と開拓が進(jìn)められてきた。多くのデータからわかるように、16～18年には中國人の海外旅行での消費(fèi)額が毎年1千億ドルを超え、このうち翻訳機(jī)市場(chǎng)の売上高は毎年1千億元（1元は約16.7円）に達(dá)する。

AI翻訳機(jī)市場(chǎng)の見通しは明るいが、さまざまな課題にも直面する?，F(xiàn)在、國內(nèi)で主流のAI翻訳機(jī)の大部分は価格がかなり高く、中級(jí)?高級(jí)クラスの攜帯電話を超えるものもある。ECプラットフォームの京東商城と天貓（Tmall）商城で「スマート翻訳機(jī)」を検索すると、どの製品もポケットサイズで、見た目にそれほど違いはなく、多言語間の相互翻訳が可能で、オフラインでも使用でき、価格は600～3千元のものが多い。

この海外旅行の「神器」は高価なうえ、観光客の多くは1年間にせいぜい2～3回しか海外に出かけないので、數(shù)百元から數(shù)千元でも買うというほどのニーズはない。そこでオフラインでの利用率が非常に低いということが、AI翻訳機(jī)の大きな課題の一つになっている。旅行會(huì)社の関係者は、「1年に1～2回しか海外に行かない人は、レンタル翻訳機(jī)の方がいいかもしれない。オンライン旅行プラットフォームが打ち出すレンタルサービスは、価格が數(shù)十元前後で、一番安いものはわずか17元だ」と話す。