2000年7月、ムウス砂漠植生指數(shù)を示す地図（提供：國(guó)家林草局）

2019年7月、ムウス砂漠植生指數(shù)を示す地図（提供：國(guó)家林草局）

〇生きる

「家のドアが砂で開かなくなった。早く帰ってきて！」30年あまり前のある日、故郷を離れて臨時(shí)労働者として働いていた吉日嘎拉図さんは、泣きながら自分を訪ねて來た母親の言葉に驚愕した。

吉日嘎拉図さんの実家は、ムウス砂漠の內(nèi)陸部にある。その日の前夜、大風(fēng)が吹き荒れ、砂丘の砂が吹き寄せたため、吉日嘎拉図さんの家のドアが開かなくなった。仕方なく窓からはい出した両親は、家のドアの前に吹き寄せられた砂を塵取りで少しずつ取り除いた。

一家はそれまでも、大風(fēng)や砂埃に長(zhǎng)年苦しめられてきた。吉日嘎拉図さんは、「子供の頃、登校中に、風(fēng)と砂埃の中でよく道に迷ったことを覚えている。また、食料の買い出しに街に出るにも、行ってから帰るまで4日かかった。感覚だけを頼りに行けるところまで歩いた。でもどこまで行っても一面砂地だった」と回想する。

その夜の大風(fēng)と砂埃を経験して、一家はこのままではいけない、と思った。吉日嘎拉図さん夫妻は、砂地に沙蒿（ヨモギの一種）を植える決心をした。

現(xiàn)在、吉日嘎拉図さん宅の大きな窓の外には、草地と樹木が果てしなく広がっている。以前は十?dāng)?shù)頭の羊さえ飼育不可能だったというのに、今では百頭以上の羊や40-50頭の牛が草地で草をはみ、のんびりと歩き回っている。

人々は砂漠化を食い止め、植樹しながら生活を営み、同時(shí)に砂との付き合い方を?qū)Wんできた。吉日嘎拉図さんは、「しっかり保護(hù)しなければ、この緑は失われる」と話す。

〇力を合わせる

1950-1960年代から、砂漠化防止?緑化を目的として、陝西省?內(nèi)蒙古（內(nèi)モンゴル）自治區(qū)?寧夏回族自治區(qū)は、複數(shù)の國(guó)営林場(chǎng)や砂漠緑化ステーションを相次いで設(shè)置した。

1985年、寧夏回族自治區(qū)霊武市白芨灘防砂林場(chǎng)に、王有徳氏が新しい副場(chǎng)長(zhǎng)としてやってきた。彼が就任後最初にやったことは、すぐに砂漠緑化に取り掛かることではなかった。

「砂漠緑化の前に、まずは貧困からの脫卻を図る必要がある」。彼らは、れんが工場(chǎng)などを建設(shè)し、苗木花卉緑化サービスセンターを立ち上げ、緑化に力を注いだ。

草を格子狀に植える「草方格」を用いて砂の移動(dòng)を防ぐ砂漠化対策（畫像提供：白芨灘自然保護(hù)區(qū)）

従業(yè)員は豊かになり、砂漠は緑地に変わった。

統(tǒng)計(jì)データによると、三世代におよぶ白芨灘住民による砂漠緑化事業(yè)によって、累計(jì)4萬2千ヘクタールの造林地が完成、約6萬7千ヘクタールの流砂が制御され、森林率は41％に達(dá)した。ムウス砂漠の南への移動(dòng)と西への拡大は有効に抑制され、黃河や銀川河?xùn)|部の生態(tài)環(huán)境が保護(hù)され、同地は、三北（西北?華北?東北）プロジェクトにおける的を絞った科學(xué)的な砂漠緑化事業(yè)のモデルエリアとなった。