日本側(cè)には、このような狀態(tài)は「正常な國(guó)家」ではないとの気がかりがあった。安倍首相は昨年初め、「Japan is back（日本は戻ってきた）」と聲高らかに宣言したが、そこにはまだ弱みがあった。安倍首相の考える「正常な國(guó)家」とは、平和憲法の束縛を受けない日本、専守防衛(wèi)を捨てて集団的自衛(wèi)権に踏み切る日本、自衛(wèi)隊(duì)が攻守雙方の力を持って周辺及び世界を駆けまわる日本なのである。安倍首相は、右傾化した言動(dòng)が國(guó)內(nèi)外から強(qiáng)く批判されていることを知っており、その外交?安保政策の調(diào)整を「積極的平和主義」という殻で、集団的自衛(wèi)権の解禁を「同盟國(guó)と友人を助け、地域と世界の平和と安定に貢獻(xiàn)する」という殻で包み、良いことに積極的な國(guó)というイメージを作り出そうとしている。

　だが日本の集団的自衛(wèi)権の容認(rèn)は、「保護(hù)の傘」を広げるためのものではなく、その野心を?qū)g現(xiàn)するためのものである。「保護(hù)の傘」は見(jiàn)せかけにすぎない。

　「保護(hù)の傘」は、「中國(guó)威脅論」を言い訳とする。小野寺防衛(wèi)相は米國(guó)での公開(kāi)講演や談話で、東中國(guó)海と南中國(guó)海の問(wèn)題にしばしば觸れ、力による現(xiàn)狀変更を許さないと中國(guó)への間接的な非難を繰り返した。だが東中國(guó)海と南中國(guó)海で問(wèn)題を起こしているのは中國(guó)ではない。日本が最近、「中國(guó)威脅論」を誇張する急先鋒となっているのには隠された意図がある。

　このような「保護(hù)の傘」は逆に、地域に対する脅威となる。殘酷な侵略の歴史を振り返ることを回避し、これをぼかし、さらには美化し、否認(rèn)しようとする日本が、軍國(guó)主義からなかなか離れようとしない政治的ムードの中で、歴史を正視しようとも隣國(guó)に配慮しようともしない當(dāng)局の下で、集団的自衛(wèi)権を解禁することは、平和憲法の精神に背くことであり、今後の日本が軍事機(jī)能を強(qiáng)化し、軍事力を借りて地域の平和と安全を脅かすのに扉を開(kāi)く。

　米國(guó)は、自身のアジア太平洋における「リバランス戦略」に日本を活用し、防衛(wèi)費(fèi)の負(fù)擔(dān)を分擔(dān)させるために、日本の集団的自衛(wèi)権の容認(rèn)を支援?承認(rèn)し、日米防衛(wèi)協(xié)力のための指針（ガイドライン）の修正を年內(nèi)に終えたいとの意図を持っている。米國(guó)は、日本を引き続きコントロールするための充分なカードを握っていると考えており、集団的自衛(wèi)権解禁に賛成の言葉を惜しんでいない。ヘーゲル國(guó)防長(zhǎng)官は日本の決定を「大膽で歴史的、畫(huà)期的な決定」と表現(xiàn)し、日本はこれによって「地域や世界の安全保障への貢獻(xiàn)を増し、世界の舞臺(tái)での役割を拡大することになる」と語(yǔ)った。集団的自衛(wèi)権解禁の問(wèn)題では、日米はいずれも自らの必要性を持っており、気脈を通じていると言える。

　日米それぞれの思惑の下、安倍首相の「積極的平和主義」は、「積極的攻撃主義」に形を変えつつある。そうなれば地域の安全環(huán)境はより複雑さを増し、悪化しかねない。日本の右傾化と「再軍事化」の傾向が抑制されなければ、最後には日米を含む地域全體が、日本の野心に代償を払わなければならない時(shí)が來(lái)ることだろう。（編集MA）

　「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2014年7月15日