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中國で伝える和の味 (2)

日本料理店「旬彩」料理長 中谷雄一  

人民網(wǎng)日本語版 2016年01月04日08:47

日本料理は「自分の好みの味を加えるというより、自然のものを如何に美味しく食すかということを創(chuàng)意工夫を織り交ぜ丹念に考え抜いて形成された料理」であり、この點は他の料理にはない魅力。一方で中華料理は、自分の好みの味を上乗せして楽しむのがメイン。例えるならば、「中華は足し算で、和食は引き算」。しかし、日本料理のルーツの多くは中國に由來するのも事実。日本料理で基本となる味噌や醤油が中國から伝來したものだということはよく知られているが、「日本料理の定番である刺身も、中國で先に食されて、三國志の文獻(xiàn)でも、スズキの刺身が曹操の宴會で振舞われた記述があるのほどポピュラーなものだった」ことは意外に知られていないと中谷さんは語る。調(diào)理に欠かせない「包丁」も、昔中國で料理人のことを「庖?。ē靴钎%螅工群簸螭扦い郡长趣苏Z源を遡ることができる。「重陽の節(jié)句でも菊の花があしらわれた懐石料理がでるなど、中國の故事からヒントを得て獻(xiàn)立を考える料理人もいる。そういった意味でも、中國文化と日本料理は切っても切れない深い関係にある」と語る。

日本では料理人の世界は上下関係が非常に厳しいといわれるが、「旬彩」唯一の日本人として廚房に立つ中谷さんは、如何に中國人弟子たちと接しているのだろう。中谷さんは、中國では日本人特有の「俺のやり方を察しろ法」は通じないという。日本では弟子が間違うまで放っておいて、失敗して悩んでいるところを見計らい的確にアドバイスをするのに対し、中國の若い弟子は間違ってもそのまま流してしまうことがあるので、間違うであろうことをなるべく先に教えておいて、間違ったときに「だから言っただろう。そこを気をつけろ」という具合に、もう一度正すという二度手間になってしまう教え方をするという。言うことは中國人に対しても日本人に対しても同じで、溫かいものは溫かいうちに、冷たいものは冷たいうちにお出しする、衛(wèi)生に気をつけるなど、當(dāng)たり前のことばかり。ただ、そうした當(dāng)たり前のことが當(dāng)たり前にできるようになるまで言い続けることはある。しかし、「中國の若い料理人の場合は、偶然日本料理をすることになった、給料が高いから働くことにしたといった具合で入ってくる場合があるので、モチベーションの部分では日本人とは大きく異なり、言い続けると辭めてしまう人もいる。その中で、日本料理が好きだ、日本料理をやっていきたいと思う人が一人でも出て來てくれればとても嬉しい」と中谷さんは言う。


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