○青山七恵の日本での評判は、中國に遠(yuǎn)く及ばず

Q：青山七恵は芥川賞を受賞したが、日本では彼女は人気作家とは言えない。一方、中國での評判はすこぶる高い。これはどうしてなのか？

千野氏：青山氏らの小説は、日本社會(huì)の現(xiàn)実を反映しているが、その表現(xiàn)方法がやや異なっている點(diǎn)がその原因の一つとして考えられる。例えば、魯迅の小説が読者にもたらす感銘は、この世界はこのようなものなのだ、という感覚にとどまらない。彼の作品は、さらに読者に思考の機(jī)會(huì)を與える。青山氏らの小説に読者は確かに共感を覚え、読者は社會(huì)というものはこういうものなのだと感じるだろう。しかしこの種の小説は非常に多い。例えば、今年上半期の芥川賞受賞作「コンビニ人間」ではコンビニで働く女性の日常生活における心理狀態(tài)が描かれている。

Q：日本の読者がこれらの作品を読んだ後、共感は覚えるが、現(xiàn)狀に対する一種の肯定を生む効果があるだけで、魯迅作品のように、さらに一歩進(jìn)んで、現(xiàn)実について改めて考え、ある種の行動(dòng)を起こす勇気を生むレベルには達(dá)していないという理解で間違いないか？

千野氏：その通り！この種の作家は非常に多い。実は青山七恵だけの特徴ではない。私は中國の読者の間で青山作品がこんなに人気が高い理由をあまり理解できないのだが、おそらく、彼女の作品を読んだ後、日本社會(huì)はこんな感じなのだと理解できたり、中國と大差ないのだという認(rèn)識(shí)を得られるからではないだろうかと考えている。