現(xiàn)在、大學(xué)を卒業(yè)する人々が就職シーズンの山場を迎えている。今年の卒業(yè)生は95後（1995年から1999年生まれ）が多く、就職活動(dòng)では自己実現(xiàn)と興味関心をとりわけ重視し、ひたすら「高給」を求めるということはしない。企業(yè)側(cè)によると、山東大學(xué)2019年度卒業(yè)生秋季就職マッチング會(huì)の會(huì)場では、「御社にはジムなどの社員の活動(dòng)スペースがありますか。午後のお茶の時(shí)間はありますか」と尋ねる學(xué)生がいた。學(xué)生は職場の雰囲気や生活の質(zhì)を非常に大事にしている?！钢袊嗄陥?bào)」が伝えた。

メディアはこのニュースを「95後大卒者の就職事情：給料はたずねず、関心があるのはジムと午後のお茶」との見出しで伝えた。厳密にいえば、彼ら世代の就職希望者は給料に関心がないわけではなく、就職活動(dòng)でただ一つの重要な関心事ではないというだけのことだ。彼らは給料以外にもさまざまな要求がある。こうした見方はここ數(shù)年に行われたさまざまな社會(huì)調(diào)査の結(jié)果とも共通する。たとえば先に機(jī)関が行った就職希望者に関するビッグデータ分析では、70後（1970年代生まれ）や80後（1980年代生まれ）に比べて、ここ1年間は90後（1990年から1994年生まれ）や95後のような若い世代が都市間をより頻繁に移動(dòng)するようになり、よりよい仕事のチャンスとライフスタイルを求めるためにはより大膽かつ勇敢な動(dòng)き方をすることがわかった。

仕事を探すのは、ただ食べるためだけではなく、自分の興味や希望に見合ったライフスタイルを手に入れたいというのは、新世代の就職希望者とこれまでのひたすら「高給」を目指す就職希望者との最大の違いだ。今「仏系青年」というはやりの表現(xiàn)があるが、「仏系（仏のように物事に拘泥しない人々を指す）」とは欲求がないということではないし、「失った」ということでもない。かつてのような給料や物質(zhì)的な保障ばかりを重視する姿勢に比べ、今の若者の要求はより多様化し、相対的に以前ほど「功利的」ではなくなったということだ。報(bào)道では、「企業(yè)が高い賃金を出すといっても、しっかりした福利厚生制度がなく、仕事がきついなら、體によくないし、生活の質(zhì)に影響する」と話す就職希望者も登場した。こうした考え方は若い就職希望者の間ではごく當(dāng)たり前のことだ。彼らが求めるのは仕事と生活のバランスをよりよく取ることのできる、より筋の通った職場環(huán)境だ。

日本の「低欲望社會(huì)」と比較する人もいるが、実は「低欲望」は欲望がないということではなく、追いかけるものや夢見るものを失った狀態(tài)を指す。欲望の多寡は相対的なものに過ぎず、昔の物質(zhì)の蓄積が十分でなかった時(shí)代に比べて、今はますます多くの若者が仕事の意味や要求をめぐり、「ただ働くために働く」という考え方からは自由になっている。仕事の善し悪しをはかる時(shí)、物質(zhì)や金銭が唯一のものさしになるのではなく、「自己実現(xiàn)」にプラスか、自分の理想とする生活につながるかも考えるということだ。

もちろん仕事に対する考え方の変化は表面に現(xiàn)れた現(xiàn)象に過ぎない。背後にはより大きな社會(huì)的テーマがあり、豊かな社會(huì)の訪れとともに、若者の世界観、人生観、価値観が再構(gòu)築されつつある。少なくとも20?30年前まで、人が學(xué)校に行って勉強(qiáng)し、働き、家を買い、結(jié)婚する時(shí)には、社會(huì)的に認(rèn)められた基準(zhǔn)に基づいて「善し悪し」や「優(yōu)劣」を定めることができた。今日よく言われる中所得層は、現(xiàn)在のトレンドの中での相対的な「成功者」とも考えられる。だが、今や一部の若者が何年働けば車や家を買えるかを「成功」の基準(zhǔn)にしなくなった。今回の報(bào)道では、「県級の末端病院に行って自己実現(xiàn)したい」と話す醫(yī)學(xué)部卒業(yè)生たちも登場し、こうした選択は主流ではないかもしれないが、変化が確実に起きているのだ。

概念の細(xì)かな違いはともかく、「低欲望」でも「仏系」でもよいが、物質(zhì)の蓄積と工業(yè)大発展の時(shí)代を経て、人々の職業(yè)観や生活観が再構(gòu)築されるのは、よくあることであり、社會(huì)の進(jìn)歩と発展の成果の現(xiàn)れでもある。新たな変化に直面して、社會(huì)的視野、公共政策から企業(yè)の人材に対する保障措置、企業(yè)文化の構(gòu)築まで、実のところは、変化に応じてより大きな包摂性と支援策を打ち出すことが必要だ。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2018年12月5日