「2回使っただけで、持ち手が色落ちして、腕と體の間に挾むと、シャツが黒く汚れた」。報(bào)道によると、浙江省杭州市に住む男性の王さんが購入したルイ?ヴィトン(LV)のバッグは、何度もトラブルがあった。LV上海本部の説明が耳を疑うようなものだった。「白いシャツは控えて、できるだけ黒い服を著れば、色落ちしても分からない」。さらに持ち手が色落ちする理由については「濕度が高い中國の気候や風(fēng)土になじめないから」とか。(文:秦寧。人民網(wǎng)論説)
LV上海本部が持ち手の色落ちを「中國の気候や風(fēng)土になじめない」と説明したことに、多くの人が思わず吹き出してしまった。
色落ちがLVの商品に品質(zhì)の問題があることを明らかにしているのであれば、この理不盡な説明は、LVの関係者には基本的なモラルが欠けていることをあぶりだしている。LV上海本部で働いているスタッフは、個(gè)人ではなく、企業(yè)を代表しており、無責(zé)任な対応は、消費(fèi)者だけでなく、LVのイメージをも傷つける。そして、消費(fèi)者は、LVには企業(yè)が持つべきモラルに欠け、消費(fèi)者を見下しているというイメージを抱くようになる。
一番悪いのは、問題が発生しているにもかかわらず、自分たちに問題があったかを確認(rèn)したり、改善點(diǎn)を探したりすることもなく、すぐに責(zé)任を消費(fèi)者になすりつけている點(diǎn)だ。そのようなやり方こそ、中國の「気候や風(fēng)土になじめない」のではないだろうか?!笟莺颏滹L(fēng)土になじめない」のであれば、なぜ、堂々と販売を続けているのだろう?
中國における販売の面で最も成功を収めている高級ブランドの一つであるLVは、中國でぼろ儲けしていると言えるだろう。それだけの利益を上げているのであれば、健全な価値観、つまり、高品質(zhì)と行き屆いたアフターサービスで良い企業(yè)イメージを作り出し、企業(yè)の責(zé)任を果たしているだろうか?歴史ある高級ブランドであるLVは、中國でも手広くビジネスを展開しているが、その間にも価格差別や品質(zhì)問題などが取り沙汰されている。では、どこに問題があるのだろう?
どんなに長い歴史を誇る高級ブランドであっても、品質(zhì)に問題があるのであれば、消費(fèi)者は迷うことなくその商品をあきらめてしまう。その理由は、中國の消費(fèi)者が一層理性的になっており、盲目的にぜいたく品を追い求めることはなくなっているからだ。そして、中國の消費(fèi)者は、相応の尊厳を求めるようになっており、有名ブランドは客を見下したり、消費(fèi)者を軽視したりする傲慢な態(tài)度を示す企業(yè)は生き殘ることができなくなっている。
王さんの微博(ウェイボー)の最新の書き込みによると、新しいバッグと交換してくれると、LV本部から電話があったという。それが本當(dāng)であれば、LV上海本部は間違いを認(rèn)めたのかもしれない。しかし、いまさら感は否めず、もし世論の高まりがなければ、LVは同じ対応をしたのかも疑問だ。
このトラブルが最終的にどのように収束するのかは今後の成り行きを見守らなければならない。もしかすると、細(xì)かな部分までチェックすると、検証が必要な問題がさらに出てくる可能性もある。それでも、LV上海本部の対応が理不盡であったことに間違いはなく、當(dāng)事者の王さんを納得させることも、他の消費(fèi)者を納得させることもできなかった。このトラブルは、単に一消費(fèi)者と、高級ブランドの爭いではなく、監(jiān)督?管理當(dāng)局の迅速な介入や高級ブランドの消費(fèi)者に対する良心的な対応が必要であること、どんな企業(yè)にとっても最優(yōu)先にすべきなのは消費(fèi)者であるということを教えてくれており、社會全體が注目するべき性質(zhì)の問題でもある。
ブランドの魂は「文化」であり、文化的資質(zhì)のないブランドには生命力が不足している。ブランドが成長する過程というのは、技術(shù)力、品質(zhì)を向上させる過程、さらに、企業(yè)がより大きな責(zé)任を果たせるようになっていく過程でもある。ブランドを構(gòu)築するというのは非常に難しい。時(shí)間と努力が必要で、文化を少しずつ浸透させ、一世代、ひいては數(shù)世代の人々が忍耐強(qiáng)く取り組みを続けなければならない。しかし、問題の処理の仕方を一度誤っただけで、全てが一瞬で水の泡になる可能性もある。そのため、各高級ブランドが消費(fèi)者に真摯に対応し、世間に広く知られ、しっかりと立ち、長きにわたり信頼されるブランドを築くことを願っている。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2019年1月23日
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