第25回國連海洋法條約締約國會議が8～12日にニューヨークの國連本部で開かれた。同條約は1982年に採択され、1994年に発効した。國連の規(guī)定に基づき、締約國會議は國際海洋法裁判所裁判官の選挙、裁判所の行政?財務(wù)事項(xiàng)の審議を行い、國連事務(wù)総長が報告を提出する。（文：蘇暁暉?中國國際問題研究院國際戦略研究所副所長。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載）

　性質(zhì)から見て締約國會議は多國間の場であり、本來?xiàng)l約に関する事項(xiàng)の議論に力を集中するべきだ。だが決まって特定の國が議事日程を妨害する。今回の會議でフィリピン代表は南中國海問題を取り上げて、中國にいわれなき非難を加えた。

　國際的な場で気勢をあげるのは、フィリピンにとって南中國海情勢を亂す常套手段だ。実はフィリピン側(cè)は、國際的に未解決の領(lǐng)有権爭いは多く、ASEAN內(nèi)部もいくつかの問題を抱え、南中國海の領(lǐng)有権?権益爭いが本來二國間の問題であり、當(dāng)事國間の交渉によって解決できることをよく分かっている。だが中國の島や礁を不法占拠するため、フィリピンは時機(jī)を逃さず様々な國際的場で南中國海問題を力説する。その目的は明確だ。國際世論をまどわし、注目を集めて、主権権益を維持する中國側(cè)の正當(dāng)な行為に圧力を加えたいのだ。

　フィリピンと著しく異なり、責(zé)任ある大國である中國が考慮するのは自國のみの利益ではなく、各國に関わる海洋問題だ。中國代表団団長の王民大使は海洋の持続可能な発展をどう実現(xiàn)するかについて、3つの主張を打ち出した。その第1が海洋運(yùn)命共同體意識の確立だ。

　領(lǐng)有権紛爭によって南中國海情勢が翻弄されてはならない。実際には南中國海情勢は全體的に安定しているのであり、関係各國は交流や協(xié)力を強(qiáng)化し、共同発展を?qū)g現(xiàn)するべきだ。各國は助け合って試練に対処すべきでもある。海賊や船の武裝乗っ取り、資源?生態(tài)環(huán)境の悪化、海洋災(zāi)害の頻発などの問題を前に、自國のみ被害を免れうる國はない。南中國海では海賊問題が航行の安全を長年脅かしている。つい先月もシンガポール船籍のタンカーがマラッカ海峽で海賊に襲撃され、ディーゼル燃料約2000トンを奪われた。この事件は、海上運(yùn)命共同體の構(gòu)築が各國の利益に合致し、大勢の赴くところであることを一層物語っている。