米テレビ番組「ワールド?ドキュメンタリー」のプロデューサーで作家のケン?メイヤーコード氏はこのほど取材に答え、南中國海問題における米國の態(tài)度は傲岸に見えるが、実際は矛盾していると述べた。
メイヤーコード氏は次のように述べた。
米國の最も偽善的な所は、「中國の行為は高慢で橫柄」だとする一方で、米軍の駆逐艦を中國の永暑(英語名 ファイアリー?クロス)礁から12海里以內(nèi)の領海に派遣するといったやり方で「抗議の意」を表している點だ。米國は、自國の西太平洋での活動は航行の自由を保護するためと標榜しているが、こうした行為は、実際には海上における正常な平和貿(mào)易を亂す行為と非難されるべきだ。
1982年に「海洋法に関する國際連合條約」が採択されて以來、中國を含む大多數(shù)の國家が締約した。米國はまだ加盟していない。かつて條約締約に強く反対していた米國の國會議員も、同條約に含まれる國際仲裁に関する條項が「米國の利益を損なう恐れがあった」と認めている。
また、條約は島に陸地と同等の地位を與え、島にも獨自に領海、接続水域、排他的経済水域、大陸棚が認められることとしている。米國がこの規(guī)定を、自國の海洋権益拡大を制限するものと見なしたことは明らかだ。米國は「島」と「巖礁」の區(qū)分について自國なりの様々な理由をつけているが、中國が似たような理由を持ち出して領有権を主張した場合、米國はこれを認めない。
米國は1856年に太平洋の一部の領土を「グアノ島法」に基づき占拠した。これにより米國は太平洋に散らばるいくつかの無人の群島を領有した。19世紀後半から20世紀初頭にかけ、グアノ(海鳥の死骸?糞?エサの魚?卵の殻などが長期間堆積して化石化したもの)は農(nóng)業(yè)用肥料の貴重な材料として、また火薬製造に必要な硝石の原料として使われた。米國は當時、島におけるグアノ採集に力を入れ、さらにこの機會を借りてこれらの島を占拠した。米國は今でもこれらの群島の大部分の地域を領有しているが、ハウランド島?ベーカー島?パルミラ環(huán)礁などはほとんどが巖石であり、かなり前から無人島となっている。これらの島の陸地面積を全て合わせても87平方キロメートルしかないが、排他的経済水域の総面積は155萬平方キロメートルに達し、米國の東西海岸の排他的経済水域の合計面積に匹敵する。これは中國が主張する「爭議がない排他的経済水域」よりもはるかに大きい。
米國のキャスリーン?ヒックス元國防副次官(政策擔當)はこのほど、「中國が黃巖島(スカボロー礁)の領有権を主張することは理不盡である。なぜなら満潮時には、この島はほとんど海面下に沈んでしまうからだ」と語っていた。しかし、ハワイ諸島に位置し、米國がその領有権を主張するマロ環(huán)礁は、12海里の領海のほかに200キロの排他的経済水域を有するが、引き潮時ですら海面下に沈んでしまう。
ヒックス氏は、黃巖島の主権はフィリピンおよび中國との距離に基づき判斷すべきだとの見方を示している。この理論に基づくと、確かにこの島はフィリピンからの距離のほうが近い。しかしヒックス氏は恐らくナヴァッサ島について知らないのだろう。この島は米國から約1000キロメートル離れているが米國領であり、米國が「グアノ島法」により占拠した。米國本土の海岸からは遠く離れており、カリブ海北部の國ハイチの海岸線近くにあるが、米國はその主権を主張しており、本土からの距離に基づき主権を手放す意図は全く無い。
同じく、米國は中國南中國海の九段線が中國大陸から遠すぎると不満を表明しているが、米國も主権を表明したが米國の本土からは遠く離れた國土について考えるべきだ。米國の海上の版図は中國と同じで、歴史的根拠を基に定められたものであり、島からの距離に基づき決められたものではない。中國と比べると、米國の海上の版図は中國よりもずっと本土から遠い所に描かれている。(編集SN)
「人民網(wǎng)日本語版」2016年6月18日
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