中國國家稅務(wù)総局はこのほど、稅源浸食と利益移転(BEPS)プロジェクト2014の成果を公表した。世界経済における利益のうち、少なくとも50％以上が國際貿(mào)易で得た利益で、特に企業(yè)グループのクロスボーダー関連取引が巨額になっていた。また、多國籍企業(yè)貿(mào)易の內(nèi)部化が加速しており、企業(yè)の納稅回避をねらった対策が世界規(guī)模で加速化していることを示している。多國籍企業(yè)は、産業(yè)チェーンが大きく、関連企業(yè)も多く、さらに組織構(gòu)造も複雑であるため、各國の稅制の差を利用して、納稅を回避することができる。また、関連の取引相手を通して、課稅利益を消失させたり、実質(zhì)的な経営活動がほとんどない、あるいは全くないにもかかわらず、かかる稅金が低い國や地域に利益を転移したりすることで、企業(yè)の所得稅を全く払わない、またはほとんど払わなくてもよい狀態(tài)にしている。そのため、各國にとって稅源が浸食されている狀態(tài)となっている。人民日報が報じた。

中國の多國籍企業(yè)も顕著に稅金回避を行っている。統(tǒng)計によると、中國には外資系企業(yè)が40萬社以上あり、米誌フォーチュンが毎年発表している世界企業(yè)500社番付のうち約490家社が中國で投資を行っている。また、多國籍企業(yè)が設(shè)立している研究開発センターや地域本部などの名目の機(jī)構(gòu)が1600機(jī)構(gòu)ある。中には中國に置く企業(yè)が大量の資金を消費(fèi)するようにし、親會社に大きな価値をもたらしているにもかかわらず、稅金対策のために利益を別の地域に移しているため、実際の収益が全く反映されず、中國にとっては稅収の大幅減となっている多國籍企業(yè)もある。長期間にわたり「赤字」を計上し、企業(yè)の所得稅を全く納めない多國籍企業(yè)さえある。「中國で投資して企業(yè)を起こし、國內(nèi)総生産(GDP)にだけ貢獻(xiàn)しておいて、利益をすべて持ち去ればいい」と、ざっくばらんに話す多國籍企業(yè)もある。

このような言い方は不公平で、人を不快な気分にさせる。中國は、多國籍企業(yè)の経済活動拠點となり、労働力や土地、水、電気などの資源だけでなく、巨大な市場まで提供している。そのため、相応の利益がなければ理にかなっていない。なぜ、多くの利益を多國籍企業(yè)に持ち去られ、GDPの數(shù)値だけが上がるという狀態(tài)にならなければならないのだろう。これでは、赤字覚悟の開店セールのようなもので、國家の稅收を泣く泣くあきらめている狀態(tài)ではないだろうか。

多國籍企業(yè)の稅金逃れイコール外資系企業(yè)と考えている人も多い。実際には、経済のグローバル化が進(jìn)み、中國企業(yè)の海外進(jìn)出が加速するにつれ、多くの中國本土の企業(yè)も多國籍企業(yè)の隊列に加わっている。そのような企業(yè)にも、稅源浸食や利益転移が存在する。例えば、一部の中國企業(yè)は海外で上場している機(jī)構(gòu)を通して、実質(zhì)的な経済活動のないペーパーカンパニーを「租稅回避天國」に設(shè)置して本社を移し、自社の核心ブランドなど無形資産も移転させている。そして、元々中國にあった本社が子會社になり、主な生産や経営、消費(fèi)市場は中國であるにもかかわらず、子會社が「本部」に、高額の商標(biāo)使用費(fèi)用を支払うことで、中國の子會社の利益が大幅に減少している。中國市場で、中國の消費(fèi)者が育てたブランドであるにもかかわらず、利益は海外にある「本社」が全て得ている。

新たな國際稅収改革の目標(biāo)は、稅收と実際の経済活動、価値などが相応になるようにすることだ。中國は、歴史的好機(jī)をものにすると同時に、新たな國際稅収規(guī)則の制定や稅制改革に積極的に參加し、公正かつ健全な國際稅制秩序を構(gòu)築しなければならない。また、新たな対策を講じて、國際社會と共に、稅源浸食と利益移転を根絶し、多國籍企業(yè)が中國のGDP數(shù)値を押し上げるだけでなく、合理的な利益と稅収も殘すようにしなければならない。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2014年10月14日