トランプ政権はここ2カ月間に、重みのある戦略文書(shū)「國(guó)家安全保障戦略」「國(guó)家防衛(wèi)戦略」「核態(tài)勢(shì)の見(jiàn)直し」を公表した。これらの報(bào)告は國(guó)の安保、防衛(wèi)、核の3つの視點(diǎn)から戦略と政策を定めた?，F(xiàn)在米國(guó)が実施を急ぐ「インド太平洋戦略」を?qū)Г?、支えるものとなる。（文：呉敏文＜?guó)防科技大學(xué)情報(bào)通信學(xué)部＞。中國(guó)青年報(bào)掲載）

2017年11月初めのトランプ米大統(tǒng)領(lǐng)の東アジア訪問(wèn)は、「インド太平洋戦略」が新政権のアジア太平洋戦略となったことを明示した。米國(guó)が「インド太平洋戦略」を?qū)g行するのは、インド洋―太平洋地域において、政治（民主主義の価値観）、外交（徒黨を組む）、軍事（軍事演習(xí)、武器売卻）などの総合的手段を講じて、中國(guó)の臺(tái)頭を抑え込み、中國(guó)の影響力を弱めることで、自國(guó)の覇権的地位を維持?確保することが目的だ。

「インド太平洋戦略」の中核となる米日印豪4カ國(guó)において、米國(guó)は「盟主」であり、日豪は米國(guó)のアジア太平洋同盟體制において「北の錨」「南の錨」とされている。そしてインドは米日が仲間に引き入れようと力を込めている対象だ。この戦略は中國(guó)の発展に対する地域の一部の國(guó)の焦慮と不適応に符合するため、一連の反応を引き起こした。

■米國(guó)：同盟と利益を求める

安倍首相は早くも2007年に中國(guó)を念頭に置く米日印豪「4カ國(guó)グループ」の構(gòu)築を提唱したが、訳あって棚上げされた。2018年1月18日に地域防衛(wèi)フォーラム「Raisina Dialogue」がインドの首都ニューデリーで開(kāi)催された。學(xué)術(shù)フォーラムではあるが、ある程度において米日印豪の合同対話を?qū)g現(xiàn)した。

米國(guó)はこれと同時(shí)に、地域の他の國(guó)々との軍事協(xié)力も全面的に進(jìn)めている。

ベトナムは南中國(guó)海の監(jiān)視?抑制において有利な位置にあり、米國(guó)の「インド太平洋戦略」の重要な足がかりだ。このため米國(guó)はベトナムとの関係改善を急いでいる。米國(guó)は2017年5月、沿岸警備隊(duì)の退役艦ハミルトン級(jí)長(zhǎng)距離カッター「モーゲンソー」をベトナムに供與することを決めた。今年1月25日にはマティス國(guó)防長(zhǎng)官がハノイを訪問(wèn)し、米空母による3月のベトナム訪問(wèn)を決めた。米空母のベトナム訪問(wèn)は1975年のベトナム戦爭(zhēng)終結(jié)後初となる。

シンガポールは米國(guó)にとって「インド太平洋戦略」の鍵を握る國(guó)の1つであり、チャンギ海軍基地は米軍が東南アジアにおける唯一の足場(chǎng)だ。2017年10月21日にシンガポールのリー?シェンロン首相が訪米した際、トランプ大統(tǒng)領(lǐng)は「過(guò)去數(shù)10年間、われわれは良好な関係を保ってきたが、今ほど緊密であったことはない」と述べた。

同盟を結(jié)んで自らの國(guó)益を?qū)g現(xiàn)するのは、米國(guó)の基本的行動(dòng)パターンだ。灣岸戦爭(zhēng)でもコソボ紛爭(zhēng)でも米國(guó)はそうした。だがビジネスマン出身のトランプ大統(tǒng)領(lǐng)は、より直接的、露骨に利益を図る。初の訪日でトランプ大統(tǒng)領(lǐng)は日本に対して、日米貿(mào)易で大きな利益を得ていることを批判したうえ、安全保障で一層の負(fù)擔(dān)を要求した。第2の訪問(wèn)國(guó)である韓國(guó)でも同様に安全保障で一層の費(fèi)用負(fù)擔(dān)を要求したうえ、米韓自由貿(mào)易協(xié)定の再交渉をすると脅した。

■日本：能力は限定的、外國(guó)の支援を取りつける

日本の安倍首相は「インド太平洋戦略」を最も早く提唱し、最も積極的に推し進(jìn)めてきた。朝鮮の核?ミサイル実験から、安倍首相も日本世論も、日本は差し迫った大きな「國(guó)難」に直面していると考えている。米國(guó)の後ろ盾は日本の國(guó)家安全保障の礎(chǔ)であり、米國(guó)を引きつけるため、日本は「インド太平洋戦略」の実施に積極的についていき、さらには牽引さえしなければならない。

このため日本はF-35ステルス戦闘機(jī)など米國(guó)による先端兵器の日本配備を積極的に後押ししている?，F(xiàn)在、日本では沖縄の米軍嘉手納基地、山口県の米軍巖國(guó)基地、青森県の三沢基地にF-35が配備されている。2021年までに三沢基地だけでF-35Aは80機(jī)余りが配備される。日本の小野寺五典防衛(wèi)相は、卓越した性能を持つF-35の日本配備は安全保障上重大な意義を持つと述べた。

日本は現(xiàn)有のミサイル防衛(wèi)システムの更新も積極的に図っている。2017年12月9日、日本政府は陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス?アショア」の配備を決定したうえ、THAAD配備も積極的に求めた。米日は合同軍事演習(xí)も強(qiáng)化し続けている。

日本は米日統(tǒng)合作戦の強(qiáng)化と同時(shí)に、軍事協(xié)力においてオーストラリア、インド、ベトナムなどに目をつけて、外國(guó)の支援を多く得ようとしている。地理的中樞に位置するオーストラリアとの協(xié)力は、南太平洋と東インド洋における日本の軍事活動(dòng)能力を著しく高める。2018年1月18日、オーストラリアのターンブル首相は訪日時(shí)、日本との合同演習(xí)、情報(bào)共有、防衛(wèi)産業(yè)協(xié)力が増えるだろうと表明した。

日本はインドとの防衛(wèi)関係も強(qiáng)化し続けている。2017年9月13日、安倍首相はインドを訪問(wèn)し、モディ首相と會(huì)談した。両首相は高速鉄道、貿(mào)易、防衛(wèi)などの分野の協(xié)力について話し合った。インドは日本の飛行艇US-2の購(gòu)入を計(jì)畫(huà)しており、日本と原子力協(xié)力事業(yè)も始める。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2018年2月22日