米國のマティス國防長官は以前アジア安全保障會議(シャングリラ?ダイアローグ)で、米政府として「インド太平洋戦略」を全面的に明らかにした。トランプ政権発足後、政府上層部は「アジア太平洋」から「インド太平洋」への移行を鼓吹し、「自由で開かれた」「インド太平洋ビジョン」を打ち出し、「國家安全保障戦略」で現(xiàn)在のインド太平洋地域の様々な「世界秩序間の地政學(xué)的競爭」を明らかにしてきた。マティス長官の演説は米國の「インド太平洋戦略」の本格化を示すものだ。(文:呉正竜?元駐クロアチア中國大使。北京日報(bào)掲載)
「米國の『インド太平洋戦略』はどこまで行けるのか」「予定した目標(biāo)を達(dá)成できるのか」と人々は問わざるを得ない。
米國の「インド太平洋戦略」を詳しく見ると、前進(jìn)の道には幾重もの障害があることに難なく気づく。
まず、中心となる國々の思惑が一致していない。「インド太平洋戦略」の中心となる4カ國のうち、日豪印は米國と心を一つにしておらず、それぞれの利益上の訴えがある。中國抑制という米國の目標(biāo)を一致団結(jié)して達(dá)成するのは困難だ。
米政府の推し進(jìn)める「米國第一」政策のために、米日関係はぎくしゃくし始めた。今年初めに日本は対中政策を調(diào)整。自らの「インド太平洋戦略」と中國主導(dǎo)の「一帯一路」イニシアティブを連攜させて推し進(jìn)める方針を打ち出した。中國牽制という戦略目標(biāo)を変え、これを中日両國の新たな協(xié)力の礎(chǔ)とすることにした。
一定の意味において、オーストラリアの外交政策、つまり自らの「インド太平洋戦略」には強(qiáng)い二面性がある。「中國との強(qiáng)大で建設(shè)的な関係の発展に盡力する」とする一方で、中國の臺頭がもたらす試練を誇張して、インド太平洋地域における米國のプレゼンス維持を呼びかけている。中米間で均衡を図ることがオーストラリア外交の最大公約數(shù)だ。オーストラリア側(cè)は米國の「インド太平洋戦略」を積極的に受け入れる一方で、「グローバルな試練の解決には中國の働きが不可欠だ」とも強(qiáng)調(diào)している。
インドのモディ首相はアジア安全保障會議の基調(diào)演説で、「インド太平洋」は地理的概念であり、戦略的概念ではないと強(qiáng)調(diào)?!弗ぅ螗嗓膝ぅ螗商窖蟮赜颏?つの戦略、1つの排他的クラブ、あるいは主導(dǎo)権を追求する1つの集団とは見ない。われわれがそれを、特定の國を標(biāo)的にするものと考えることも決してない」と述べた。モディ首相の演説と米國の「インド太平洋戦略」の息が合っていないのは明らかだ。習(xí)主席とモディ首相の武漢會談を境に、インド政府は中國と対抗する以前のやり方を変え、両國関係は改めて協(xié)力?友好の道を歩み始めた。
さらに重要なのは、「米國第一」政策が米「インド太平洋戦略」実行の不確定性を増したということだ。トランプ政権の中心的基調(diào)は、「米國第一」原則の下、米國が不公正な待遇を受けて、他國が不當(dāng)な利益を得ていることに焦點(diǎn)を合わせ、同盟國の軍事費(fèi)負(fù)擔(dān)率を大幅に高めること、親疎の別なく高額の関稅を課すことなどだ?!该讎谝弧拐撙韦郡幛耸澜绀瑐蚴埭堡皮い毪坤堡扦胜?、インド太平洋の同盟國とパートナー國も懸念を募らせている。これは米國の「インド太平洋戦略」方針を根本からかき亂し、始動(dòng)も難しい苦境に陥れている。
以上をまとめると、米國の「インド太平洋戦略」の展望は暗く、インド太平洋地域の平和と発展という大勢を変えることはできない。(編集NA)
「人民網(wǎng)日本語版」2018年8月2日
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