今年7月、複數(shù)の海外企業(yè)が中國での新たな投資計畫を発表した。ドイツの大手化學メーカーBASFは広東省で総額100億ドル（1ドルは約110.9円）以上を投じて石油化學企業(yè)を設(shè)立するとし、米電気自動車（EV）大手のテスラは上海に獨自資本で新工場「ギガファクトリー3」を建設(shè)して年産50萬臺を目指すとし、獨自動車大手のBMWは合弁會社を設(shè)立して生産能力を約16％引き上げる計畫を立てている。年初から現(xiàn)在まで、世界では外資誘致の競爭が激しく繰り広げられているが、中國の外資導(dǎo)入狀況はそうした流れとは逆に、規(guī)模が安定を維持し、質(zhì)も向上を続けた。7月31日に開催された中國共産黨中央政治局會議では、「外資の安定化」が提起され、海外企業(yè)の対中投資への信頼感をさらに高めることが目標とされた。下半期には國際経済と投資分野の不確定性に直面し、大きく変化する外部環(huán)境に直面するとみられる。外資を安定化させて好調(diào)さを維持し、中國の対外開放拡大を後押しするにはどうしたらよいのだろうか。

（一） 外資導(dǎo)入の中間発表は出色のできばえ

中國世界貿(mào)易機関（WTO）研究會の霍建國副會長は、「上半期のデータをみると、中國で投資したいという各國の投資家の意欲は衰えておらず、中國の実行ベース外資導(dǎo)入規(guī)模は全體として安定し、小幅に増加し、かなりよい成績表をみなさんにお見せできる」と述べた。

現(xiàn)在、世界には新たな「外資導(dǎo)入の風」が吹いており、各エコノミーは競うように政策を打ち出して外資を誘致する。だが世界の直接投資の全體的狀況は決して楽観できるものではない。國連貿(mào)易開発會議（UNCTAD）が6月に発表した2018年版「世界投資報告書」によると、世界の海外直接投資は昨年は1兆4300億ドルで、前年比23％減少したという。対外経済貿(mào)易大學の桑百川教授は、「こうした大きな背景の中で考えると、中國の外資導(dǎo)入の安定ぶりがことのほか目を引く」と話す。

商務(wù)部が発表したデータをみると、今年上半期の中國の実行ベース外資導(dǎo)入額は米ドル換算で683億2千萬ドルに上り、前年同期比4.1％増加した。特に注目を集めたのが、1?6月の全國の外資系企業(yè)新規(guī)設(shè)立數(shù)が2萬9591社に上り、同96.6％も増加したことだった。

上半期には主要対中投資國の投資の伸びが好調(diào)で、米國は同29.1％増加、シンガポールは同19.7％増加、韓國は同43.8％増加、英國は82.5％増加だった。またASEANの実行ベース対中投資額が同24.4％増加し、「一帯一路」（the Belt and Road）參加國の対中投資額は同24.9％増加した。

外資導(dǎo)入の好調(diào)ぶりは、導(dǎo)入外資の水準の向上にも現(xiàn)れている。上半期には製造業(yè)の実行ベース外資導(dǎo)入額が1348億3千萬元（1元は約16.2円）に上り、同4.9％増加し、外資導(dǎo)入額全體に占める割合は30.2％だった。ハイテク製造業(yè)の実行ベース外資導(dǎo)入額は433億7千萬元で同25.3％増加し、このうち電子?通信設(shè)備製造業(yè)は同36％増加、コンピューター?事務(wù)用設(shè)備製造業(yè)は同31.7％増加、醫(yī)療機器製造業(yè)は同154.4％増加だった。ハイテクサービス産業(yè)の実行ベース外資導(dǎo)入額は500億3千萬元で、このうち科學技術(shù)成果移転?転化サービス産業(yè)は同22.2％増加を達成した。

桑教授は、「海外企業(yè)の対中國投資は分野がさらに広く、レベルがより深く、チャンネルがより多様化しており、海外企業(yè)の目から見て、中國が引き続き魅力的な人気投資先であることがわかる。上海を例に挙げると、対外開放が拡大を続けるのにともない、海外企業(yè)の対上海投資のペースが加速し、特に本部経済が順調(diào)に発展し、上半期に多國籍企業(yè)の地域本部は17社増えて、累計642社になった。外資による研究センターも8ヶ所新設(shè)され、累計434ヶ所になった」と説明する。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2018年8月10日