安い製作費?高収益が中國公開の後押し
今年、中國でなぜ次々と日本のアニメーション映畫が公開されているのだろう?これは、昨年の「STAND BY ME ドラえもん」が記録的な興行収入となったことと無関係ではない。同作品は、中國で公開される日本のアニメーション映畫にとっては、ターニングポイントとなった。昨年4月、日本より約1年おくれて公開となった同作品の中國における興行収入は5億4千萬元(約86億4千萬円)と、日本の興行収入を超えるという、驚くべき記録となった。この記録に中國の洋畫配給市場と日本のアニメ界が大きな刺激を受け、今年の日本のアニメーション映畫ブームにつながった。
日本のアニメーション映畫が中國でも人気となっていることは、安い製作費?高収益ということとも関係がある。日本のアニメーション映畫が中國で公開されるとなると、ほとんどが中國の配給會社が配給権を買って「洋畫」として上映されるため、日本の製作會社側は興行収入の配當に関與しない。日本のアニメーション映畫は、配給権が比較的安いため、高収益を上げられる可能性も高くなる。
中國の映畫會社が、日本のアニメの投資や配給に參加しているのも、日本のアニメーション映畫が、中國でいち早く公開される要因の一つとなっている。今年に入り、中國の動畫配信サイト?優(yōu)酷土豆や愛奇蕓、映畫製作會社?光線影業(yè)などは、「NARUTO -ナルト-」に投資?配信したり、「ちびまる子ちゃん」を配信したり、「君の名は」の公開に関與したりした。これにより、日本のアニメーション映畫の日本での公開と中國での公開時間にそれほど差がなくなり、中國市場におけるマーケティングも非常に強化された。
日本の漫畫のファンが中國での大ヒットの立役者
日本のアニメーション映畫が中國でも人気になっていることは、中國には膨大な日本の漫畫ファンがいることとも無関係でない。日本は「漫畫大國」で、「二次元」を特徴とする漫畫やアニメは海外で非常に高い人気を誇る。例えば、日本で、「漫畫の神」と稱される手塚治蟲の「鉄腕アトム」などの代表作品は、中國のほとんどの70後(1970年代生まれ)や80後(80年代生まれ)にとっては、子供の頃の良き思い出となっている。また、漫畫家?臼井儀人が1990年に「漫畫アクション」で連載を開始した「クレヨンしんちゃん」は、92年にテレビアニメ化され、中國でも広く人気を獲得した。日本では93年から、毎年4月に「クレヨンしんちゃん」の劇場版が公開され、臼井儀人が09年に亡くなってからも、変わらずそのパターンが守られている。日本のアニメを中國で支えている膨大なファンは、それが映畫化されてからも、大ヒットの立役者となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年11月28日
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