（四）フィリピンが一方的に仲裁を提起したことは悪意のある行為である

115．2013年1月22日、當(dāng)時のフィリピン共和國政府は中比間で達(dá)成し、また何度も確認(rèn)した話し合いにより南中國海をめぐる紛爭を解決するとした共通認(rèn)識に背き、『宣言』におけるその厳粛な誓約に違反し、領(lǐng)土紛爭は『條約』の調(diào)整範(fàn)囲に屬さず、海洋境界畫定紛爭はすでに2006年の中國の関係聲明によって除外されたことを明らかに承知している狀況下で、故意に関係紛爭を単純な『條約』の解釈または適用の問題に裝い、『條約』による紛爭解決メカニズムを亂用し、一方的に南中國海に関する仲裁案を提起した。フィリピンのこの行為は、中國との紛爭を解決するためではなく、それによって中國の南中國海における領(lǐng)土主権と海洋権益を否定することが目的である。フィリピンのその行為は悪意のあるものである。

116．第一に、フィリピンが一方的に仲裁を提起したことは、中比が二國間の話し合いによって紛爭を解決するという合意に違反する。中比は関係の二國間文書の中ですでに話し合いによって南中國海をめぐる紛爭を解決するという合意を結(jié)び、しかも何度もそれを確認(rèn)した。中國とフィリピンは『宣言』の中で話し合いによって南中國海をめぐる紛爭を解決することについて厳かに誓約し、さらに何度も二國間の文書において確認(rèn)していた。上述の中比二國間の各文書および『宣言』の関連規(guī)定は相互に補完し合い、中比両國間の合意を構(gòu)成している。両國はそれらに基づいて話し合いによって関係紛爭を解決することを選択し、仲裁を含む第三者による解決方式を排除している?！讣s束は守らなければならない」という國際法の基礎(chǔ)的規(guī)範(fàn)は必ず実行されなければならない。フィリピンが自らの厳粛な誓約に背いたことは、深刻な信義に背く行為である。フィリピンのためにいかなる権利も設(shè)けず、中國のためにいかなる義務(wù)を増やすこともしない。

117．第二に、フィリピンが一方的に仲裁を提起したことは、中國が『條約』の締約國として紛爭解決方法を自ら選択する権利の侵害である?！簵l約』第15部第280條では、「この部のいかなる規(guī)定も、この條約の解釈又は適用に関する締約國間の紛爭を當(dāng)該締約國が選択する平和的手段によって解決することにつき當(dāng)該締約國がいつでも合意する権利を害するものではない」と規(guī)定している。第281條では、「この條約の解釈又は適用に関する紛爭の當(dāng)事者である締約國が、當(dāng)該締約國が選択する平和的手段によって紛爭の解決を求めることについて合意した場合には、この部に定める手続は、當(dāng)該平和的手段によって解決が得られず、かつ、當(dāng)該紛爭の當(dāng)事者間の合意が他の手続の可能性を排除していないときに限り適用される」と規(guī)定している。中比両國間ではすでに話し合いによる紛爭の解決について明確な選択をしているため、『條約』が定めた第三者による強制的紛爭解決手続きは適用しない。

118．第三に、フィリピンは一方的に仲裁を提起し、『條約』の紛爭解決手続きを亂用している。フィリピンが仲裁を申し立てた事項の実質(zhì)は南沙諸島の一部の島嶼?礁の領(lǐng)土主権問題であり、関係事項も中比の海洋境界畫定の不可分の構(gòu)成部分となっている。陸地領(lǐng)土問題は『條約』の調(diào)整範(fàn)囲に含まれない。中國は2006年に『條約』第298條に基づいて除外宣言を発表し、海洋境界畫定、歴史的灣もしくは歴史的所有権、軍事や法執(zhí)行活動などの方面に関する紛爭を『條約』紛爭解決手続きから除外するとしている。中國を含む約30カ國が発表した除外宣言は、『條約』の紛爭解決メカニズムの構(gòu)成部分となっている。フィリピンはその要求を偽裝することで、悪意をもって中國側(cè)の関係除外宣言と陸地領(lǐng)土紛爭が『條約』の調(diào)整事項に該當(dāng)しないという制限を回避し、一方的に仲裁を申し立て、『條約』紛爭解決手続きを亂用する結(jié)果となっている。